2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Experimental Social Sciences: Toward Experimentally-based New Social Sciences for the 21st Century |
Project/Area Number |
19046005
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山岸 俊男 Hokkaido University, 大学院・文学研究科, 教授 (80158089)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 みどり 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 教授 (20211625)
内田 由紀子 京都大学, 心の未来研究センター, 助教 (60411831)
石井 敬子 北海道大学, 社会科学実験研究センター, 助教 (10344532)
|
Keywords | 文化 / 制度 / 均衡 / 認知 / 信念 / 適応 / 進化 / 集団 |
Research Abstract |
2007年度は、まず東アジア研究者の間の研究体制の確立をめざして香港でのワークショップをはじめとする一連のワークショップを実施すると同時に、以下の研究を実施した。認知信念体系の文化差に関する研究に関しては、自己および感情の国際比較実験を行い、発話内容と発話の音調の相対的重要性の文化差、またその関係が顔の提示により変化する点などを明らかにした。集団行動の適応的基盤に関する研究では、日本・中国・台湾の研究室をインターネットで結んだ国際実験の実施を通して、それぞれの国民の自国民に対する信頼と他国民に対する信頼の違いを検討し、日本人の特に自国民に対する信頼度が極めて低いという、これまでの大規模質問紙調査の結果と一貫する結果を得た。また日本人被験者は中国人・台湾人被験者に比べ、相手からの信頼に応える程度も低いことが明らかにされた。同時に、この結果を日中それぞれで実施した最小条件集団を用いた集団内外の成員に対する信頼ゲームの結果と比較し、その心理的基盤についての分析を進めた。社会行動の制度的基盤に関する研究では、まず、これまでの研究では文化的に規定された価値や選好に基づくとされていた、いわゆる集団主義的な多数派への同調行動や自己卑下的自己呈示が、集団主義的制度へ適応するためのデフォルトの行動戦略としてより適切に理解されることを示す一連の理論研究を進めると同時に、この理論的分析の妥当性をさらに検証するための一連の実験研究を実施した。次年度への繰り越し分は、協力行動の進化を支える一つの要因である協力者と非協力者との識別可能性についての国際ワークショップ(2007年度に開催を計画されていたが事情により延期された)を開催するために用いられ、Kuhlman博士との間で共同研究の計画が進行した。
|
Research Products
(21 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Culturally embedded resource allocation strategy: An ultimatum game experiment and atent-based computer simulation2007
Author(s)
Watabe, M., Gonzalez, R. E., Toriyama, R., Ishii, K., Nakamura, M., MorimotoY., & Oozono, H.
Organizer
102nd Annual meeting of American Sociological Association
Place of Presentation
Hilton New York, New York, USA
Year and Date
20070810-14
-
-
-
-
-
-
-
-