2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Experimental Social Sciences: Toward Experimentally-based New Social Sciences for the 21st Century |
Project/Area Number |
19046006
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
亀田 達也 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (20214554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 伸幸 北海道大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (80333582)
中丸 麻由子 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 准教授 (70324332)
神 信人 淑徳大学, 総合福祉学部, 准教授 (30296298)
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Keywords | 集団 / 規範 / 感情 / 一般互恵性 / 協力 / 進化ゲーム理論 / 実験 |
Research Abstract |
本年度は、非線形の公共財供給問題を、グループが分配問題として解く場合と供給問題として解く場合で、(1)効率と公正がどのように変化するのか、(2)二つのゲーム間での行動にどのような関わりが生じるのかについて、経済学者と協力しつつ大規模な実験的検討を行った。また、平等分配選好とリスク選好の関わりについて、脳科学者と協力しつつ、行動実験と脳機能画像実験を行った。さらに、「共感」を支える基礎的なメカニズムについて、末梢血流の変化に注目した生理学的検討を行った。これらの検討からはいずれも非常に興味深い知見が得られており、現在、投稿論文としてまとめている。また、平成21年度の実験を拡張する形で、社会的ジレンマ状況を用いた実験を実施し、罰の過大視傾向(他者行動を正確に予想するインセンティブがある場合でも、非協力者への制裁行使の程度が現実の行使の程度以上に大きく予想する傾向)について行動的な検討を進めた。 本計画のもう1つの柱である一般互恵性の成立メカニズムに関する検討については、その具体例として「頼母子講」に着目し、互助関係を成立させるための条件(とくにグループメンバーの選別規則の性質)について、進化シミュレーションによる検討を行った。また一般互恵性が「内集団ひいき行動」とどのように関係するのかについても進化シミュレーションにより検討した。これらのシミュレーションの結果、一般互恵性が成立するためには、評判システム、集団ルールに関する合意、内-外集団の区別などを含むいくつかの条件が必須であることが明らかになり、その一部については実験的な確認が行われた。さらに、文化伝達や多元的無知といった社会現象について、進化シミュレーションによる数理的な検討を行った。
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Research Products
(22 results)
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[Presentation] Herd behavior2010
Author(s)
Kameda, T.
Organizer
Contract governance symposium
Place of Presentation
Humboldt University, Berlin, Germany(招待講演)
Year and Date
2010-09-30
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