2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Probing the Origins and Environments of Gamma-Ray Bursts with the explosive X-ray and gamma-ray emission
Project Area | Deciphering the Ancient Universe with Gamma-Ray Bursts |
Project/Area Number |
19047001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
KAWAI Nobuyuki Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (80195031)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Keywords | ガンマ線バースト / 天体形成史 / X線天文学 / X線検出器 / γ線天文学 |
Research Abstract |
数十億光年以上の遠方で発生する宇宙最大の爆発、ガンマ線バースト(GRB)を光源として、星や銀河が生まれつつある太古の宇宙を読み解くという本特定領域の目標を達成するために、本計画研究では、GRBの放射エネルギーの大部分を占め、最初に検出されるX線・γ線の爆発的放射(prompt emission)を人工衛星を用い観測し、以下の3点を求める。 (1) ガンマ線バーストの検出と位置座標:空の広い領域(全天の1/10以上)を監視し、一旦GRBを検出したら望遠鏡を向けるに足る精度(最低10分角、1分角以下が目標)で位置を決定し、可能な限り短時間地上に通報しなくてはならない。 (2) 広帯域のスペクトルと輻射強度、時間変動の計測に基づく距離指標:X/γ線爆発的放射エネルギーEγとスペクトルのピーク光子エネルギーEpeakとの相関及び、強度変動の激しさと放射エネルギーとの相関が、経験的に知られている。これらの関係を、広い範囲のEpeakに対して検証してその物理的理由を理解できれば、X/γ線爆発的放射の性質と強度だけから真の光度と距離(即ち赤方偏移)を推定し、宇宙年代に対するGRBの発生率を求めることが可能になる。 (3) 高分散X線スペクトルの観測による赤方偏移と発生源環境の計測:GRB源を取り囲む物質によって、X線スペクトルに元素固有の吸収構造や蛍光輝線が検出され、赤方偏移と元素の存在量が推定される。光学近赤外残光と異なり、ほとんど全てのGRBはX線放射を伴うので、この手法による赤方偏移の決定と、GRB源周辺環境の観測の重要性は高い。 領域期間中に運用される衛星を用いた観測研究を行ないつつ、太古のGRBでは重要になるX線領域の観測に重心をおいて、次世代の広帯域・高分解能GRB検出器を開発する。そのため、運用を停止した衛星(HETE-2, CGRO)、現在運用中の衛星(Swift,「すざく」,Chandra, Fermi)、および本研究期間中に運用開始する宇宙ステーション搭載装置(MAXI)によるX/γ線爆発的放射の観測データを解析し、。また、近い将来の小型衛星や宇宙プラットフォーム搭載を目指して、小型軽量のGRB位置決定装置と特にX線領域に重点をおいた広帯域分光器、ASTRO-Hなど将来の衛星によるX線残光の観測をめざした高分解能X線分光器を開発する。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] The MAXI Mission on the ISS: Science and Instruments for Monitoring All-Sky X-Ray Images2009
Author(s)
M. Matsuoka, M., H. Tomida,, N. Kawai, J. Kataoka,, A. Yoshida,, K. Yamaoka, 他25名
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Journal Title
Peer Reviewed
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[Journal Article] Fermi Observations of High-Energy Gamma-Ray Emission from GRB 080916C2009
Author(s)
A.A. Abdo, M. Ackermann, M. Arimoto, K. Asano,, N. Kawai, T. Nakamori, R. Yamazaki, 他239名
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Journal Title
(The Fermi LAT Collaboration, and The Fermi GBM Collaboration), Science 323
Pages: 1688
Peer Reviewed
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