2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Theoretical Research on the origin of Gamma Ray Bursts
Project Area | Deciphering the Ancient Universe with Gamma-Ray Bursts |
Project/Area Number |
19047004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
NAKAMURA Takashi Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授 (80155837)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Keywords | ガンマ線バースト / 初代星の形成 / 超新星爆発 / ジェット / 残光 / 距離指標 |
Research Abstract |
継続時間が長いガンマ線バースト(以下GRBと略称)は特異な超新星の爆発時にジェットが飛び出して発生することが分かって来た。GRBが特異な超新星なら宇宙で最初に星ができた太古の宇宙にもGRBは存在した可能性がある。しかもGRBは宇宙で最も明るい光源として知られているので宇宙の果てでも観測できるのではないかと考えられている。代表者が米徳らと発見したGRBの光度とスペクトルのピークのいわゆる米徳関係式を赤方変移の決まっていない600個程度のGRBに適用すると赤方変移z=10程度のGRBが存在することを推定していた。理論的に赤方変移z=30程度のGRBもあるのではないかという予想すらある。実際2005年にはSwift衛星が稼働し始めて直ぐに領域代表者の河合らはすばる望遠鏡を用いてz=6.29のGRBを発見した。2008年にはz=6.7のGRB080913また2009年にはz=8.2のGRB090423が発見された。予想通りの進展であり、特にz=8.2のGRB090423は現在最も遠い天体として認知されている。本領域のタイトル通り太古の宇宙が見えつつある。 このような研究の進展に伴いGRBに関連する理論的研究も多分野にまたがり一人の研究者が全てをカバーすることは不可能であり、研究者が常時情報を交換する有機的な組織が必要である。理論の計画研究はまさにこれを狙いとしている。具体的には(1)GRBの距離指標の研究(2)GRBの親星、母銀河の研究(3)GRBと超新星爆発の研究(4)ジェットの発生と伝搬の研究(5)GRBと残光の放射機構の研究を主にとりあげ、TV会議等を駆使して常時有機的な繋がりを深めることで過去から現在に至るGRBの起原に迫ることを主要な目的とする。また、全く新しい発見にも対応して理論的な考察を行い論文を発表する。
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Research Products
(12 results)