2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Creation and control of spin current |
Project/Area Number |
19048004
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高梨 弘毅 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (00187981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水口 将輝 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (50397759)
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Keywords | 磁性 / スピンエレクトロニクス / ナノ材料 / スピン流 / スピン偏極 / ナノ構造 / ナノ粒子 / 磁気抵抗効果 |
Research Abstract |
スピン流の創出と制御において、高偏極・高効率のスピン源を創製することが最も重要な研究課題の一つである。現在、伝導電子が100%スピン偏極したハーフメタルと呼ばれる物質群がスピン源として期待されているが、物質固有の性質に加えて、ナノ構造制御によって高偏極・高効率スピン源を創製できれば、スピン流を利用したデバイスの発展に大きく寄与することになる。 今年度は、まず、代表的なホイスラー合金であるCo_2MnSi層とAg非磁性層を組み合わせたCPP-GMR構造を作製し、室温において高い磁気抵抗効果比が得られることを報告し、さらに理論計算と比較することでその発現機構を明らかにした。 また、Au非磁性金属のホールクロスとFePt垂直スピン源を組み合わせたナノ構造で観測される巨大スピンホール効果に関して、昨年度から引き続き不純物添加やAuホールクロス膜厚がスピンホール効果に与える影響について調べた。その結果、Pt不純物の増加に伴いスピンホール角が増加する傾向が見られ、Au表面上のPt原子がスピンホール角の増大に寄与している可能性が示唆された。さらに、非局所ホール電圧の素子構造依存性をシミュレーションと比較し、素子内の電流分布の補正を行った。 昨年度に引き続き行われているナノ粒子を用いた磁気伝導特性の研究では、Auナノ粒子を有するトンネル磁気抵抗素子を作製し、Auナノ粒子におけるスピン蓄積の系統的な実験を行った。その結果、スピン緩和時間のメカニズムに関する知見を得ることができた。 以上のように、当該年度、ナノ構造制御したスピン源の開発に向けて重要な知見が多く得られた。
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[Journal Article] Fabrication of perpendicularly magnetized magnetic tunnel junctions with L1_0-CoPt/Co_2MnSi hybrid electrode2010
Author(s)
T.Hiratsuka, G.Kim, Y.Sakuraba, T.Kubota, K.Kodama, N.Inami, H.Naganuma, M.Oogane, T.Nakamura, K.Takanashi, Y.Ando
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Journal Title
J.Appl.Phys.
Volume: 107
Pages: 09C714-1-09C714-3
Peer Reviewed
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