2008 Fiscal Year Annual Research Report
超狭帯域レーザー顕微分光イメージングを用いた高次機能性構造の光局在反応解析
Project Area | Strong Photons-Molecules Coupling Fields for Chemical Reactions |
Project/Area Number |
19049002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
笹木 敬司 Hokkaido University, 電子科学研究所, 教授 (00183822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 英樹 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (10374670)
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Keywords | 微小球共振器 / 顕微分光イメージング / 金属ナノ構造体 / 光局在 / 光反応増強 |
Research Abstract |
マクスウェル方程式とプロッホ方程式を組み合わせて電磁場中の分子ダイナミクスの空間分布を数理解析する新しい手法を、A01班・理論グループとの共同研究で開発した。本手法を用いて、微小球、ランダム媒質、フォトニック結晶、金属微細構造体における光局在状態を解析し比較評価を行うとともに、分子の遷移ダイナミクスについてシミュレーションを行い、発光・エネルギー移動過程ご光反応プロセスの増強を定量的に解析するとともに、様々な光反応に適したナノ構造体の設計指針を得た。成果はA02班・構造体作製グループやA01班・反応解析グループに提供した。 ランダム媒質については、光局在そのもに未知な部分が多く残されており、シミュレーション解析と共に、狭帯域レーザー顕微分光イメージングシステムを拡張して、光閉じ込め状態の詳細な解析を行うとともに、光反応増強効果がどのように現れるか、実験的解析を行った。 光と分子の相互作用を増強する場合、光の閉じ込め時間を長くするとともに、分子系の緩和時間も長くしなければならない。この様な要求にたいして、高分解顕微分光イメージングシステムにマイクロクライオスタットを導入し、液体ヘリウム温度下で計測を行う事を可能にしつつある。 理論グループと共同研究で、もつれ合い光子対を用いて回折限界を越える空間分解能を得るシステムを設計する。高出力のCWチタンサファイアレーザーと非線形結晶を用いて量子相関光子を発生させ顕微分光顕微鏡システムに導入し、もつれ合い2光子顕微イメージングシステムを開発している。
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