2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | New Horizons of Photochromism: Customized Molecular Design and Novel Applications |
Project/Area Number |
19050008
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
入江 正浩 Rikkyo University, 理学部, 教授 (30001986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 正和 立教大学, 理学部, 助教 (70447126)
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Keywords | フォトクロミズム / メカニカル機能 / 分子結晶 / ジアリールエテン / 不可視機能 |
Research Abstract |
フォトメカニカル機能を有するジアリールエテン分子結晶材料を創製し、その光誘起変形機構を明らかにすること、およびこれまでにない新しい機能をもつジアリールエテン誘導体を開発することを目的として研究をすすめている。分子レベルにおける分子一つ一つの幾何構造の光変化を材料の形状変化に拡張するには、適切に組織化された集積体の構築が必須である。分子が特定の方向に規則正しく配置した単結晶は、その集積体になりうる。ここでは、種々のジアリールエテン単結晶について、その結晶構造と光誘起変形との相関を明らかにし、光誘起形状変形機構の解明をめざした。具体的成果は以下のとおりである。 1. 1,2-bis (2-ethyl-5-phenyl-3-thienyl) perfluorocyclopenteneと同様の結晶構造をもつ1,2-bis (5-ethyl-2-phenyl-3-thiazolyl) perfluorocyclpentenと1,2-bis (2-propyl-5-phenyl-3-thienyl) perf1uoro-cyclopenteneとについて、光誘起変形の挙動を観測した。その結果、いずれの結晶も正方形から菱形に変形することが認められた。このことは、結晶の変形は分子の配列の仕方、すなわち結晶構造により一義的に決まることを示唆している 2. 1,2-bis (2-methyl-5-naphthyl・3-thienyl) perfluorocyclopenteneとperfluoronaphthaleneの1:1混晶の長方形の板状結晶が、紫外光照射により屈曲することを見出した。この屈曲方向はこれまでの結晶と異なり、照射方向に対して遠ざかる方向に変形した。X線構造解析により混晶中の分子配列を明らかにし、屈曲挙動との相関を検討した。
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Research Products
(14 results)