2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | New Horizons of Photochromism: Customized Molecular Design and Novel Applications |
Project/Area Number |
19050008
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
入江 正浩 Rikkyo University, 理学部, 教授 (30001986)
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Keywords | フォトクロミズム / メカニカル機能 / 分子結晶 / ジアリールエテン / 不可視フォトクロミズ |
Research Abstract |
フォトメカニカル機能を有するジアリールエテン分子結晶材料を創製すること、およびこれまでにない新しい機能をもつジアリールエテン誘導体を開発することを目的として研究をすすめている。具体的成果は以下のとおりである。 1. 1, 2-bis(2-ethy1-5-phenyl-3-thienyl)perfluorocyclopenteneのphenyl基のpara位にメチル基を導入した誘導体(2つのフェニル基ともにメチル基をもつ対称体および1つのフェニル基にのみメチル基をもつ非対称体)を合成し、その光誘起変形を検討した。非対称体では、顕著な光誘起変形が認められたが、対称型では変形はほとんど認められなかった。この違いは、分子パッキングの違いにより説明することができた。1. 1.2-bis(2-methyl-5-naphthyl-3-thienyl)perfluorocyclopenとperfluoronaphthaleneとの1:1混晶の長方形板状結晶が、紫外光照射により屈曲することを、昨年、見出した。この混晶に関して、その光誘起変形の機構解明をすすめた。再結晶により得られた数mmサイズの板状結晶においても光誘起屈曲が認められ、結晶構造解析により、ジアリールエテン分子個々の形の変化を反映して結晶の変形が誘起されていることが示唆された。また、この分子結晶の弾性率を測定すると、10GPaと非常に大きいことが明らかとなった。 2. 紫外域でのみ吸収スペクトル変化する、すなわち、不可視フォトクロミズムを示すss-ジオキシド基を有するジアリールエテンの合成に成功した。
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Research Products
(11 results)