2007 Fiscal Year Annual Research Report
配列ナノ空間物質を利用した量子・メソスコピックデバイス
Project Area | New Materials Science Using Regulated Nano Spaces -Strategy in Ubiquitous Elements |
Project/Area Number |
19051007
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
神谷 利夫 Tokyo Institute of Technology, 応用セラミックス研究所, 准教授 (80233956)
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Keywords | ナノポーラス結晶 / エレクトライド / 電子ドープ / 有効質量 / 局在・非局在 / ナノワイア |
Research Abstract |
サブナノ籠構造をもつワイドギャップ絶縁体12CaO-7AI_2O_3 (C12A7)に高濃度電子ドーピングを施したC12A7:e^-について、下記の成果が得られた。 1.高ドープC12A7:e^-薄膜の作製と伝導特性解析 a-C12A7薄膜を高温で結晶C12A7薄膜状にPLD堆積する方法で、薄膜でも高濃度電子を有するC12A7:e-薄膜を作製することに成功した。この膜により初めてHall効果測定ができ、移動度が負の温度依存性を持つこと、下右図の自由電子吸収解析から有効質量が0.82m_eであることがわかった。 2.C12A7:e^-における局在・非局在電子状態の解析 単結晶C12A7:e^-の反射・透過スペクトルを精密光学モデル解析することにより、C12A7:e^-の絶縁体-金属転移に伴う局在・非局在電子濃度を定量的に解析した。その結果、中間濃度領域では両者が共存することを明らかにした。 3.高導電性C12A7:e^-ナノワイアの作製技術を確立した 多結晶C12A7薄膜を作製したのち、電子線リソグラフィと反応性イオンエッチングによってナノワイヤーパターンを形成し、1.のa-C12A7堆積還元法によってC12A7:e^-ナノワイアを作製するプロセスを確立した。これにより200nm幅、1μm長さのナノワイアの伝導特性が測定できるようになった。
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