2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | New Materials Science Using Regulated Nano Spaces -Strategy in Ubiquitous Elements |
Project/Area Number |
19051008
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
久米 徹二 Gifu University, 工学部, 准教授 (30293541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 重雄 岐阜大学, 工学部, 准教授 (30196159)
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Keywords | ナノ構造 / ラマン散乱 / 半導体クラスレート / ラットリング / 高圧x線回折 |
Research Abstract |
高圧ラマン散乱分光による半導体クラスレートの研究を行った。対象とした物質は、タイプI型ゲルマニウム・クラスレートBa_8Ga_<16>Ge_<30>、タイプI型のスズ・クラスレートA_8Sn_<44□2> (A=Rb, Cs)と、そしてVIII型構造を示すSr_8Al_xGa_<16-x>Si_<30>であった。これらのクラスレート化合物においては、Ba, Rb, Sr原子がゲストとなり低波数域において「ラットリング」振動を示すと言われている。本研究の成果は、次のようにまとめられる。 1. 欠損の入ったRb, CsドープSnクラスレートRb_xCs_<8-x>Sn_<44□2>のXRD、Raman、比熱、電気伝導度測定を行った。Snクラスレートに見られる特徴的な、高温での秩序無秩序相転移をそのゲスト原子置換効果の観点から調べられた。 2. 構造I型Rb_8Sn_<44>クラスレートの超高圧力ラマン散乱測定を室温下で約9万気圧まで行い、Sn系クラスレートでは初めての圧力誘起同形構造相転移を、6万気圧で発見した。さらに8万気圧でのアモルファス化を見つけた。 3. 構造I型Ba_8Ga_<16>Ge_<30>クラスレートの高圧XRDおよびラマン散乱測定により、体積の不連続的減少を伴う相転移を33万気圧において観測し、相転移現象のメカニズムを詳細に調べた。さらに、他のGe系クラスレートとの比較により、高圧相転移現象を系統的に整理し、ゲストに依存する相転移圧力、相転移のメカニズムを考察した。 4. Alの組成比xに応じて構造I型およびVIII型構造をとるSr_8Al_xGa_<16-x>Si_<30>クラスレートのラマンスペクトルを初めて明らかにし、これらのラットリング振動とケージサイズの関係等を議論した。
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