2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | New Materials Science Using Regulated Nano Spaces -Strategy in Ubiquitous Elements |
Project/Area Number |
19051011
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山中 昭司 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 教授 (90081314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高畠 敏郎 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (40171540)
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Keywords | クラスレート / 超伝導 / 熱電変換 / 14族元素 / 超高圧合成 |
Research Abstract |
1. Ca-Si 2元系について.高温高圧合成を行い,.新規シリサイド相の探索を行った。Ca-Si 2元系では、これまで、CaSi_2が最もSiリッチな相であっだが、新たに、LaSi_5と同形と思われる超伝導相CaSi_5を発見し、LaSi_5との固溶体生成についても調べた。急冷と徐冷では、物性が大きく異なる別の結晶相を生じることを見いだした。 2. C_<60>モノマー結晶を15GPa.550℃の高温高圧処理により、面心立方晶の3次元ポリマーを合成した。単結晶構造解析と分子動力学計算を用いて、この結晶は空間群R3の3次元ポリマーで、向かい合うC_<60>分子の炭素5員環が[3+3]付加により、面内で連結し、この層が5/6員環の共有エッジで[2+2]付加により3次元構造を構築することを明らかにした。3次元ポリマーはc-BNに匹敵するマイクロビッカース硬度を有し、半導体である。 3. Ba_8Ga_<16>Sn_<30>のα相とβ相の単結晶育成に始めて成功し,構造解析によりβ相の14面体中でBaは中心から0.43AKもずれた四つの位置を占めることを明らかにした。低温の格子熱伝導率はタイプ1クラスレートの中で最も小さいだけでなく,低熱伝導の典型物質であるシリカガラスの値よりも小さいことが判った。その原因は,分裂サイト間のBaゲストのラットリング/トンネリングがケージフレームの音響フォノンを激しく散乱するためであると結論した。 4. タイプIクラスレートの格子熱伝導率を統一的に理解するために,14面体中におけるゲストの可動長という量を導入した。17種類の化合物の150Kでの格子熱伝導率は,可動長が増大するにつれて直線的に減少することが判明した。この普遍的な関係は,ラットリングが格子熱伝導率を抑制していることを反映しており,熱伝導率の更に低い熱電クラスレート創製の指針を与える。
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Research Products
(18 results)