2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | New Materials Science Using Regulated Nano Spaces -Strategy in Ubiquitous Elements |
Project/Area Number |
19051011
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山中 昭司 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 教授 (90081314)
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Keywords | クラスレート / 超伝導 / 熱電変換 / 14族元素 / 超高圧合成 / 格子振動 / 熱伝導 / ラマン散乱 |
Research Abstract |
1. Ca-Al-Si三元系高圧相の探索 高温高圧条件を用いることにより,あらたに三元系化合物Ca_2Al_3Si_4を発見し,単結晶構造解析に成功した。構造は複雑であるが,カルシウム原子に着目すると,リンの高圧相である黒リンと同形である。黒リン構造のCa層と[Al_3Si_4]が互いに入り組んだ構造である。この化合物はT_c=6.4Kに臨界温度を示す超伝導体であることを見いだした。 2. ナトリウム内包シリコンクラスレートの高圧合成と単結晶構造解析 ナトリウム原子を内包する16面体ケージを有するタイプII型シリコンクラスレートNa_<24>Si_<136>の単結晶を高圧合成することに成功した。単結晶構造解析によって,内包されるNa原子は8箇所のオフセンター位置を占めることを明らかにした。 3. Si及びSnベースのクラスレート単結晶を育成しその熱電物性(電気抵抗率ρ,熱電能S,熱伝導率κ)を調べた。 (i) 安価で軽い元素のみで構成されるI型Sr_8Al_<11>Si_<35>の単結晶を育成し,熱電物性を調べた。室温でのρ=0.3mΩcmとS=10μV/Kは金属間クラスレートとしては小さく,室温での熱電変換無次元性能指数ZTは高々0.1であった。 (ii) Kを内包するK_8Ga_8Sn_<38>単結晶の育成に成功した。単結晶構造解析によって、ゲストがカゴの中心で大振幅振動していることを確かめた。静電ポテンシャルの計算ではカゴの中心に最小が確認された。室温での熱電変換無次元性能指数ZTは高々0.1であった。
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Research Products
(32 results)