2010 Fiscal Year Annual Research Report
単層カーボンナノチューブのカイラリティ制御CVD合成と分離技術開発
Project Area | Carbon nanotube nanoelectronics |
Project/Area Number |
19054003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
丸山 茂夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90209700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 正人 山形大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40344816)
大久保 達也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40203731)
野田 優 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (50312997)
塩見 淳一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (40451786)
千足 昇平 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (50434022)
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Keywords | カーボンナノチューブ / CVD合成 / カイラリティ制御 / 触媒制御 / 分光測定 |
Research Abstract |
単層カーボンナノチューブのカイラリティ制御合成法の開発に向け,実験手法として単層カーボンナノチューブ成長に必要不可欠な触媒の制御およびCVD合成時の条件制御の2つの側面から,また計算手法からのアプローチとしては分子動力学計算シミュレーションを用いてその成長メカニズムの解明を目指し研究を進めた.コンビナトリアル法による金属触媒の作製条件の探索および合成実験から,非常に長さが長く基板に対して垂直に配向したカーボンナノチューブの合成に成功し,さらにその成長の様子のその場リアルタイム計測を行うことでその成長メカニズムに関する知見を得ることができた.同時に,その直径制御や長さ制御などが実現し,任意の構造を有するカーボンナノチューブ合成技術を得ることに成功した.また分子動力学シミュレーションでは単層カーボンナノチューブ内部で別の新たな単層カーボンナノチューブが成長させることによって得られる2層カーボンナノチューブという特殊な成長環境下での考察を行い,2つのナノチューブ間の相互作用が成長に影響を与えていることが分かった.また,カイラリティ分析には欠かすことの出来ないラマン散乱分光法におけるRadial breathing modeと呼ばれる単層カーボンナノチューブ特有のピークに対して,偏光特性や数値計算からその光学特性,振動特性についての解明を行った.特に垂直配向単層カーボンナノチューブに現れる特異なピークに関して新しい知見を得ることができ,これは今後のカイラリティ合成実験における分析に欠かすことのできない重要なものである.
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Research Products
(19 results)