2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Carbon nanotube nanoelectronics |
Project/Area Number |
19054005
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
斎藤 晋 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (00262254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
是常 隆 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (90391953)
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Keywords | カーボンナノチューブ / ホウ素ドープ / 密度汎関数理論 / 不純物準位 |
Research Abstract |
ナノメートルスケールでの顕著な量子効果は、今世紀の新物質開発・新デバイス設計の鍵とされている。本計画研究は、ナノチューブ・フラーレン複合系を含むナノチューブ新物質系に対して、伝導現象の詳細解明研究、密度汎関数法に基づく第一原理電子構造・全エネルギー研究に基づく安定性予言、さらには新機能炭素ナノネットワーク物質の設計研究を展開することにより、ナノエレクトロニクス素材としてのカーボンナノチューブ系に対して定量的かつ総合的な理論研究を推進することを目標とするものである。本年度は、特に半導体ナノチューブに着目し、デバイスに用いた際に最も重要となる不純物によるキャリアドープについて、電子構造からの定量的予測研究を展開した。その結果、ホウ素を置換型不純物として用いることによりホールドープが可能であること、ホウ素ドープの際に必要なエネルギーは、細いチューブの方が小さくて済むこと、また、ナローギャップ半導体に分類されているカーボンナノチューブにドープする方が、置換に必要なエネルギーが小さいこと、さらに、ドープされたホウ素原子は、チューブ壁よりも外側に変位すること等、非常に興味深い結果がえられた。そして、(10,0)ナノチューブという、典型的な半導体ナノチューブに対して、置換型ホウ素ドープにより得られる不純物レベルについてドープ濃度依存性から定量的な予測研究を展開した結果、約0. 2eVのイオン化エネルギーを持つレベルが出現することを見出した。
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Research Products
(26 results)