2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Carbon nanotube nanoelectronics |
Project/Area Number |
19054013
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安食 博志 Osaka University, 基礎工学研究科, 助教 (60283735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤井 久純 大阪大学, 理学研究科, 教授 (70124873)
笠井 秀明 大阪大学, 工学研究科, 教授 (00177354)
広瀬 喜久治 大阪大学, 工学研究科, 教授 (10073892)
草部 浩一 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (10262164)
森川 良忠 大阪大学, 所究研学科業産, 准教授 (80358184)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 第一原理計算 / 電子状態 / 電子輸送 / 界面 / 輻射力 |
Research Abstract |
新型多機能ナノチューブデバイスの堤案に向けて,以下のような成果が得られた. ・レーザー光の振動数と偏光を調節すると,共鳴輻射力により,ナノチューブのサイズと配向を選別することが可能であることを理論的に示した. ・カーボンナノチューブを含むナノワイアーやナノ構造における電気伝導およびスピン伝導を第一原理的に計算するための手法を開発した.また、遮蔽グリーン関数法を用いてナノチューブの第一原理計算を行うための準備を進めた. ・単層ナノチューブに,遷移金属をドープした場合や外側にFeとCoを吸着させた場合の電子状態,磁性の変化を調べ,それらが多彩な様相を示すことを明らかにした特に,Feを吸着させたナノチュニブの構造は,吸着した箇所でダイヤモンド的な構造をとることを示した. ・カーボンナノチューブなどの炭素同素体材料における電子輸送特性シミュレーションを正確かつ効率的に行うことが可能な新しいシミュレーション手法として,パルス初期波動関数の時間発展解のフーリエ解析により定常散乱解を得るImpulse-Response法の研究・開発を行った. ・ナノチューブデバイスにおいて重要となる炭素・金属間界面問題の検討に向けて,グラフェン・ニッケル界面や,巨大芳香族分子・金界面の電子状態決定と伝導度評価を行なった.またナノチューブとリチウムの反応,チューブへのリチウム吸蔵を電界下の第一原理分子動力学法やメタダイナミクス法により調べた. ・カーボンナノチューブ/電極界面での電子状態を調べるためのモデルとして,ベンゼン分子と金属表面との界面での電子状態,特に,ショットキー障壁を支配する要因について研究を行った.従来提案されていたモデルは,物理吸着状態については比較的良い結果を与えるが,軌道の混成が強まりだすと破綻することが明らかとなった.
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Research Products
(27 results)