2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Carbon nanotube nanoelectronics |
Project/Area Number |
19054013
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安食 博志 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特任教授 (60283735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤井 久純 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70124873)
広瀬 喜久治 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特任教授 (10073892)
草部 浩一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (10262164)
森川 良忠 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80358184)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 第一原理計算 / 光吸収 / 電子状態 / 電子輸送 / 界面 |
Research Abstract |
新型多機能ナノチューブデバイズの提案に向けて,以下のような成果が得られた. 1 ナノチューブにおける垂直偏光励起子の波動関数を計算するために見出したダイナミカルな電子-正孔交換相互作用を一般的な場合についても導出した。これにより、ナノチューブだけでなく量子ドット中の励起子などの一般的な場合で、電子-正孔交換相互作用(反電場効果)を含む正しい波動関数を計算することが可能になった。 2 密度汎関数法計算により、ナノチューブと金属原子・分子間相互作用に与える力学変形効果の評価手法を確立した。アルゴン照射・原子状水素暴露によるエッチング法が、多入力・多出力型デバイスのチャンネル形成に応用できることを計算によって示した。 3 ドープされたナノチューブからつくられるヘテロ構造の電子状態とその電子輸送の第一原理計算を実行するために、計算量がN(チューブの軸長)の1乗にしか比例しない計算法を開発した。この手法を用いてCNTヘテロ構造の電気伝導の計算が可能になった。 4 第一原理電子状態・輸送特性計算により、グラフェンを用いたスピントロニクスデバイス用のスピンフィルター素子をデザインした。単層の硼素・窒素膜でグラフェン膜を囲み、スピン分極したエッジ準位を用いたデバイスは、従来のアンチドットを用いて作成したフィルター素子よりも高いスピン分極した輸送特性を示すことを発見した。 5 カーボンナノチューブ、および、有機半導体と金属電極との界面での電子準位接続について、第一原理電子状態計算手法を用いて研究行った。界面での電子準位接続は、分子と金電極との距離に大きく依存することがわかった。この知見をもちいて、ストレスを分子/金属界面に印加することにより界面電子準位接続を自在に制御する原理を提案した。
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Research Products
(25 results)