2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Protein community: organization and maintenance of protein functions |
Project/Area Number |
19058009
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 和俊 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授 (70182194)
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Keywords | 小胞体 / フォールディング / 分解 / 転写透導 / オルガネラ形成 / 生体膜 / リン脂質 / B細胞分化 |
Research Abstract |
異常タンパク質応答UPRは,小胞体に高次構造の異常なタンパク質が蓄積すると活性化され,小胞体シャペロンや小胞体関連分解構成因子を転写誘導することによって、小胞体の恒常性を維持する。さらに、小胞体膜の主要成分であるリン脂質の合成にも関与し、タンパク質の品質管理とオルガネラ形成の接点となっている。本研究では、小胞体関連分解とリン脂質合成のメカニズムに焦点を当てて解析する。 小胞体関連分解においては、その構成因子Derlin(小胞体膜4回貫通タンパク質)に結合するタンパク質としてDerip-1を単離同定し、Derip-1をノックダウンするとα-1antitrypsinの分泌が遅れることや、小胞体関連分解の基質TCRαの分解が早まることから、Derip-1が分泌系タンパク質の成熟に関与するタンパク質であることが示唆された。また、酵母の小胞体関連分解構成因子Yos9pのヒトホモログOS-9が小胞体内腔に存在し、そのノックダウンによって小胞体関連分解の基質NHKの分解が阻害されることを見いだしたことから、OS-9も小胞体関連分解構成因子であると考えられた。 リン脂質合成においては、リン脂質の構成成分であるジアシルグリセロールの合成に関与する酵素PAP2と相同性を示すタンパク質PAP2-likeが小胞体ストレスに応答して転写誘導されること、PAP2-likeを過剰発現すると小胞体に局在すること、期待する酵素活性(ホスファチジン酸を加水分解する活性)が小胞体膜で上昇することを見いだした。よって、PAP2-1ikeはタンパク質の品質管理とオルガネラ形成の接点を明らかにするための突破口になると考えられた。
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