2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Immunological Self Recognition and its Disorders |
Project/Area Number |
19059011
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹田 潔 Osaka University, 医学系研究科, 教授 (20309446)
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Keywords | 自然免疫 / Th17 / 腸管免疫 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
自然免疫系が自己を識別して、どのように免疫系の制御を担っているかを解析している。そのモデルとして、非自己でありながら腸内に共生し、宿主の免疫系の成立に大きな役割を担っている腸内細菌による自然免疫系の活性制御機構を解析している。昨年度までに、腸管炎症の誘導に深く関与する新規ヘルパーT細胞サブセットTh17細胞の分化誘導を、腸管粘膜固有層に特有に存在しているCD70highCD11b陽性樹状細胞が腸内細菌由来のアデノシン3リン酸依存性に制御していることをあきらかにした。そこで、腸管内のTh17細胞分化に関わる腸内細菌を同定する目的で、腸内細菌のいないgerm freeマウスにSegmented Filamentous Bacteria, Bacteorides spp. Clostridium spp.などの特定の腸内細菌を定着させた。そして、3週間後に腸管のTh17細胞の数を測定した。その結果、大腸では、各腸内細菌の定着により便中のATP濃度上昇や腸管内のTh17細胞の増加がそれほど劇的には認められなかった、しかし、小腸を解析するとSegmented Filamentous Bacteriaを定着させたマウスで、小腸のTh17細胞の数がSPFマウス由来の糞便を飲ませたマウスと同程度に増加していた。これらの結果から、ある特定の腸内細菌が、腸内Th17細胞の分化誘導を担っていることが明らかになった。
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Research Products
(5 results)