2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Immunological Self Recognition and its Disorders |
Project/Area Number |
19059014
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
堀 昌平 独立行政法人理化学研究所, 免疫恒常性研究ユニット, ユニットリーダー (50392113)
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Keywords | 自己免疫 / 自己免疫寛容 / 自己反応性 / T細胞レセプター / 制御性T細胞 / 細胞分化 / 核移植ES細胞 |
Research Abstract |
これまでにTreg由来核移植ES細胞クローン1D2から機能的TCRβ遺伝子を受け継いだマウス系統1D2βを樹立し、このマウスを利用して以下の研究を進めた。 (1)Treg由来TCRの抗原特異性の解析:1D2αβTCRを個体レベルで再構成するために、レトロウィルスを用いて1D2αβTCRをRAG欠損骨髄細胞に導入し、放射線照射したRAG欠損マウスに移入して"レトロジェニック"マウスを作製した。その結果、Treg及びnon-Tregともに分化し、この1D2αβ TCRがTreg分化を誘導する特異性を有することを明らかにした。また、CD4^+CD8^+細胞以降の胸腺内分化段階で1D2αを発現するトランスジェニックマウスの作製を進め、これを樹立した。 (2)Foxp3^+T細胞及びex-Foxp3^+T細胞のレパトワ解析:Foxp3^<EGFPCre>.ROSA^<RFP>ノックインマウスに1D2βおよびTCRCα欠損アリルを導入し、末梢のTreg(GFP^+CD4^+)およびFoxp3発現を失ったex-Foxp3^+(CD44^<high>GFP^-RFP^+CD4^+)、メモリー(CD44^<high>GFP^-RFP^-CD4^+)、ナイーブ(CD44^<low>GFP^-CD4^+)の各サブセットをソートし、Vα2レパトワを解析した。その結果、ex-Foxp3^+T細胞はTregよりもメモリーT細胞と類似したレパトワを発現することを見出した。一方、マウスにおいてもヒトと同様に、活性化を受けたナイーブT細胞において一過的にFoxp3が低レベルに誘導されるものの、このFoxp3はTreg機能を誘導しないことを見出した。以上の結果、ex-Foxp3^+T細胞はTregがFoxp3発現を失ってヘルパーT細胞へと"分化転換"した細胞というわけではなく、ナイーブT細胞の一部が活性化の途上一過的にFoxp3を発現した細胞であると考えられた。
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[Journal Article] Induction of colonic regulatory T cells by indigenous Clostridium species2011
Author(s)
Atarashi K, Tanoue T, Shima T, Imaoka A, Kuwahara T, Momose Y, Cheng G, Yamasaki S, Saito T, Ohba Y, Taniguchi T, Takeda K, Hori S, Ivanov II, Umesaki Y, Itoh K, Honda K.
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Journal Title
Science
Volume: 331
Pages: 337-341
Peer Reviewed
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