2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
19060004
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
岡田 清孝 National Institute for Basic Biology, 所長 (50101093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立松 圭 基礎生物学研究所, 植物器官形成学研究室, 助教 (00373324)
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Keywords | 側生器官 / 向背軸決定 / FIL発現領域 / PHB発現領域 / シロイヌナズナ / miR165 / 166 / enf突然変異体 / prs wox1二重突然変異体 |
Research Abstract |
葉の発生過程において、向軸側・背軸側それぞれの因子の発現領域が厳密に限定されることが必要である。向軸側因子の一つ、PHABULOSA(PHB)の転写産物はmiR165/166による制御を受ける。レーザーマイクロダイセクション法を用いて、向軸側・背軸側におけるMIR165/166遺伝子群の発現を調べたところ、そのいくつかが背軸側特異的に発現することでPHBタンパク質の機能を抑制し、その機能領域が背軸側因子であるFILAMENTOUS FLOWER (FIL)遺伝子の機能領域と明確に区分されていることが明らかになった。 他方、FILの発現様式はENLARGED FIL EXPRESSON DOMAIN(ENF)遺伝子群によって制御されていることをこれまでに明らかにしているが、本年度は以下の2点を明らかにした。1)代謝遺伝子をコードするENF1遺伝子の欠損変異体を用いてトランスクリプトーム・メタボローム解析を行った。enf1変異体ではクエン酸回路に含まれる代謝産物が茎頂部で大きく減少しており、発生に関わる既知の転写因子群の発現が上昇していた。2)葉緑体局在タンパクをコードするENF2遺伝子の欠損変異体を用い、FIL発現領域の葉原基発生過程における解析を行った。その結果、ENF2遺伝子は葉原基の発生に伴ってFILの発現領域を次第に狭めていく機能を有していることが示唆された。 また、葉の周縁部で特徴的な表皮細胞の形成に関わるPRESSED FLOWER (PRS)とそのホモログであるWOX1遺伝子に着目した解析も行っている。野生型では葉の周縁部の特徴的な表皮細胞により向軸側と背軸側それぞれの特徴を持つ表皮細胞の間に明確な区分が存在しているが、prs wox1二重突然変異体ではその境界が消失していることが明らかになった。さらに、二重突然変異体では周縁部において、FILの発現領域が向軸側まで広がっていた.
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Research Products
(15 results)