2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
19060004
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
岡田 清孝 基礎生物学研究所, 所長 (50101093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立松 圭 基礎生物学研究所, 植物器官形成学研究室, 特別協力研究員 (00373324)
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Project Period (FY) |
2007-07-25 – 2013-03-31
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Keywords | 植物発生 / 葉極性 / 表裏 / カリフラワー / アポプラスト / マイクロRNA / 茎頂分裂組織 / WOX遺伝子 |
Research Abstract |
表側領域の分化制御に関わるHD-ZIPIII遺伝子の発現を抑制するmiRNA165/166の発現制御機構の解析を進め、miR165が機能する領域の決定には、一次転写産物pri-miR165aの構造が必要であることを示した。食用カリフラワーの花蕾表面のアポプラストからペプチド画分を抽出・精製しLTPタンパク質が茎頂分裂組織のL1細胞層のアポプラストに存在し、茎頂分裂組織の機能維持に関わっていることを示した。 葉の細胞系譜を追った解析から、表側の細胞群が発生にともなって裏側特異的な遺伝子を発現することを示した。phb-1d変異体では裏側領域への進行の速度が速くなること、また、phb rev二重欠損変異体ではこの転換がほとんど進行しないが、phv rev二重欠損変異体では転換が遅れることから、向軸側で発現するHD-ZipIII遺伝子群の発現量が、領域転換に重要な要因となっていることを示した。また、二種類の細胞間移行抑制シグナルによって細胞の運命転換が生じる数理モデルを作製した。 葉身の展開に重要な表側/中間/裏側の3領域の形成過程において、中間領域で特異的に働く制御因子であるWOX遺伝子(PRSとWOX1)の役割を明らかにし、葉形成の三領域モデルを提唱した。prs wox1二重変異体背景における向背マーカーのパターン解析により、PRSとWOX1が背軸側特異的に働くmiR165Aのプロモーター活性を葉原基周縁部において抑えていること、一過的過剰発現誘導系(35S::WOX1:GR)とシクロヘキシミド投与を組み合わせた定量的発現解析により、WOX1遺伝子が向背制御遺伝子群のうちAS2,YAB5,ARF4の発現を直接的に抑制し、pmaとETTの発現を間接的に促進していることを示唆することを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞の運命転換を説明する数理モデルを作製し、葉形成の三領域モデルを提唱するなど、成果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
miR165の機能発現に必要な一次転写産物pri-miR165aの構造について、またLTPタンパク質の茎頂分裂組織の機能維持の機構について解析を進める。
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Research Products
(18 results)