2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
19060011
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中村 研三 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 教授 (80164292)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森上 敦 名城大学, 農学部, 教授 (10211608)
|
Keywords | 胚発生 / メリステム転換 / 情報統御 / クロマチン制御 / ゲノムメンテナンス |
Research Abstract |
1. HSI2とHSL1の機能解析 HSI2またはHSL1のDEX誘導型RNAi導入したhsl1あるいはhsi2の種子をDEX培地で発芽させると、HSI2あるいはHSL1のmRNAがDEX非添加時の約50%に低下し、いずれも胚軸肥大と成長遅延を示した。HSI2-RNAi/hsl1ではDEX存在下でもLEC遺伝子群の発現は見られず、LEC遺伝子群の発現が胚軸肥大と成長遅延の直接の原因ではないことが示唆された。DEX-RNAi株種子の吸水発芽後の時期を変えてDEX処理を行うことで、種子発芽の初期の段階でHSI2やHSL1が機能することが種子成熟プログラムの抑制や栄養成長への転換に重要なことが明らかになった。アクティベーター転換型HSI2は、プロトプラストでの一過性発現系で繰り返しRY配列を持つプロモーターを活性化したので、組み換えHSI2と結合するDNA配列の解析を始めた。 2. TSKとTEBの機能解析 tebが示すG2/M進行の遅れはatrチェックポイント変異導入で低下したが、発生異常やHelitron隣接遺伝子やタンデム重複遺伝子の発現上昇も亢進したことから、TEBは複製時にこれら遺伝子領域の組み換え修復に関与してクロマチン構造維持に必要と推定した。これに対して、atrはtskの細胞周期進行のみならず発生異常やDNA損傷応答遺伝子の発現上昇も抑制したことから、tskのサプレッサー変異株候補を単離した。 3. その他 シロイヌナズナのAP2 DNA結合ドメインを2つ持つ転写因子には、APETALLA2, AINTEGUMENTA, PLETHORA1, 2, などメリステム機能や器官分化に重要なものが多い。この7個について、ビーズに固定化した組み換えタンパク質に結合するランダム配列オリゴヌクレオチドを解析し、コンセンサス結合配列を決定して比較した。
|