2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
19060014
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
角谷 徹仁 National Institute of Genetics, 総合遺伝研究系, 教授 (20332174)
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Keywords | DNAメチル化 / small RNA / ヒストン修飾 |
Research Abstract |
昨年度までに、ddm1突然変異下でのBONSAI遺伝子のメチル化上昇には既知のRNAi因子は不要で、ヒストンH3K9のメチル化因子が必要であることを明らかにしている。このようなBONSAI遺伝子のふるまいがどの程度普遍的かを知るため、自殖したddm1突然変異体におけるDNAメチル化を、高メチル化抗体とゲノムタイリングアレイを用いてゲノムワイドに調べた。その結果、BONSAI以外の複数の遺伝子座でも類似の制御機構が働いていることがわかった(論文準備中)。さらに、遺伝子のDNAメチル化を負に制御するjmjC遺伝子IBM1(increase in BONSAI methylation 1)の突然変異は様々な発生異常を誘発する(Saze et al 2008 Science)。この突然変異に影響される遺伝子を調べた結果、少なくとも数千の遺伝子でDNAメチル化が大きく上昇していた(Miura et al 2009)。さらに、ibm1突然変異のヒストン修飾に対する効果をゲノムワイドに調べた結果、多くの遺伝子でヒストンH3の9番目のリジンのメチル化が上昇していることがわかった(論文投稿中)。ibm1で誘発されるH3K9のメチル化はヒストンH3メチル化酵素であるKYPに依存した。これは、ibm1で誘発される発生異常がKYPに依存するのと一致する。ibm1で誘発される発生異常は、標的遺伝子の発現がKYPによる修飾で変化したせいでおこると推察される。
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