2023 Fiscal Year Annual Research Report
Direct Search for Dark Matter with High-Sensitivity Large-Scale Detectors
Project Area | Unraveling the History of the Universe and Matter Evolution with Underground Physics |
Project/Area Number |
19H05805
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森山 茂栄 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (50313044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MARTENS Kai 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 准教授 (20535025)
安部 航 東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (30401285)
風間 慎吾 名古屋大学, 素粒子宇宙起源研究所, 准教授 (40736592)
中村 正吾 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (50212098)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Keywords | ダークマター / 暗黒物質 / 中性子検出器 / ガドリニウム / 低バックグラウンド / キセノン / アクシオン / ニュートリノ |
Outline of Annual Research Achievements |
本計画研究では、国際共同実験XENONnTにおいて、暗黒物質と核子の散乱断面積2×10-48cm2に至る性能を実現し、大発見を目指す。そのために実験における究極のノイズとなる中性子の存在を同定するため、本領域内の連携を活かし検出器で信号が得られた時に中性子が存在したかどうかを記録し排除することが必須である。具体的にはスーパーカミオカンデグループが開発した中性子検出の技術を応用する。本領域の低バックグラウンド技術と連携を活かし、放射性不純物が少なく純度の極めて高い硫酸ガドリニウムを調達し、XENONnTの中性子検出器に導入し、運転を行う。本計画の最終年度は以下の重要な成果を達成し、研究計画を完了できた。
(1)中性子検出器に硫酸ガドリニウムを一部導入し性能を確認し安定運転を行った。純水の際には中性子の検出効率は53%であったが、導入後約77%を達成し、全量投入することにより当初の効率である約87%を達成できることが示された。本研究計画が中心となって進めてきた中性子検出器の性能を確認できたことは本研究計画における大きな成果である。今後予定通り2x10-48cm2の感度で探索を遂行し、発見を目指すことが可能となった。(2)XMASSの全データを用いた最終論文を出版した。本研究計画で支援してきたデータ解析の活動を予定通り完了できた。(3)ハイブリッド光センサーの実現において鍵となる高速蛍光体の発光効率の測定を行い、期待される性能を確認した。(4)将来の低バックグラウンド検出器のための密閉型TPCの開発を順調に進め、窒素ガスとラドン源を用いてラドンを1/400に低減できることを示した。(5)液体キセノンから放出される赤外線について、その評価を慎重に進めた。近赤外領域で行なった測定では、微弱なチェレンコフ光を除けば、実験系で検出されうる放射は他にないことを再確認した。精密測定結果を論文化する。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(71 results)