2012 Fiscal Year Annual Research Report
精子形成におけるエピジェネティック制御とsmall RNA
Project Area | The germline: its developmental cycle and epigenome network |
Project/Area Number |
20062007
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仲野 徹 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (00172370)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 遺伝子発現制御 / 小分子RNA / 非コードRNA / エピジェネティクス / piRNA / 生殖細胞 |
Research Abstract |
雄性生殖細胞の発生過程において、レトロトランスボゾン遺伝子の転写を抑制するため、その制御領域にDNAメチル化が誘導される。その過程においてpiRNAとよばれる小分子RNAが機能すること、その機能発現にはMIWI2というタンパクとの結合が重要であること、が報告されている。マウス精巣におけるDNAメチル化機構を解析するためには、メチル化に関与するタンパクであるMIWI2に対する特異性が高くて高結合能を有する抗体が必須である。そのために、種々の抗原を用いた抗体の作製を試みてきた。 細胞質に存在するMIWI2を認識する抗体の作製には成功したが、DNAメチル化機構を解析するために必要である、核内のMIWI2を認識する抗体を作製できなかったために、平成24年度までの研究期間を延長し、さらに8ヶ月間の研究をおこなった。候補となる抗体が複数得られたが、残念ながら、piRNAと結合し、核内に存在するMIWI2を認識する抗体を得ることができなかった。この結果は、piRNAと結合したMIWI2は何らかの構造変化を伴っていることを示唆している。また、piRNAと結合したMIWI2を十分量用いて研究することはほぼ不可能であると考えられた。このような場合を想定し、核内に存在するMIWI2についての研究を遂行するため、新しいノックインマウスの作成を並行して開始した。そのマウスでは、MIWI2の領域に、抗体で認識できるタグを付加したMIWI2を発現させるものである。ノックインのためのコンストラクト作成を期限内に作成することができた。現在、他の研究費へとひきつぎ、継続した研究をおこなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] GPAT2, a Mitochondrial Outer Membrane Protein in piRNA Biogenesis in Germline Stem Cells2013
Author(s)
Shiromoto Y, Kuramochi-Miyagawa S, Daiba A, Chuma S, Katanaya A, Nishimura K, Ohtaka M, Nakanishi M, Nakamura T, Yoshinaga K, Asada N, Nakamura S, Yasunaga T, Kojima-Kita K, Itou D, Kimura T, Nakano T
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Journal Title
RNA
Volume: 19
Pages: 803-810
DOI
Peer Reviewed
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