2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | The germline: its developmental cycle and epigenome network |
Project/Area Number |
20062010
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
佐々木 裕之 National Institute of Genetics, 総合遺伝研究系, 研究員 (30183825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦 健一郎 国立成育医療センター(研究所), 周産期病態研究部, 部長 (60360335)
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Keywords | 発生・分化 / 発現制御 / 生殖細胞 / エピゲノム / ゲノム刷込み |
Research Abstract |
配偶子のエピゲノム形成機構を明らかにするため、平成21年度の交付申請書の実施計画に沿って以下の研究を行った。1、酵母2ハイブリッド法で同定したde novo DNAメチル化酵素複合体(Dnmt3a/Dnmt3L複合体)と相互作用する3つの候補因子について、培養細胞における共発現により蛋白質問の結合の確認を試みたが、再現性のある結果は得られなかった。結合が生殖細胞特異的な蛋白質修飾により制御される可能性もあり、さらなる検討を要する(研究分担者の秦)。2、piRNAの生合成にTdrd9-Miwi2、Tdrd1-Mi1iという互いに共局在しない生殖顆粒構造体が関わることを共同研究により明らかにした。また、Zuccini遺伝子をマウスでノックアウトし、この遺伝子産物が生殖顆粒の形成やpiRNAの生合成に必須であることを示した。3、生殖細胞においてレトロトランスポゾンのDNAメチル化に関わる新しい因子を同定するため、EM誘発突然変異マウスからパキテン期前後に精細胞がアポトーシスするものを選抜し、レトロトランスポゾン由来RNAの増加を指標としてスクリーニングを行った(理研若菜茂晴研究室との共同研究)。しかし有力な突然変異は得られなかった。リソース枯渇のため打ち切りを検討中。4、単一細胞レベルで特定配列のメチル化状態を可視化するため、オスミウムにより5メチルシトシンと錯体を形成するビピリジンを含むオリゴプローブを作成し、FISH-〉オスミウム処理-〉洗浄による検出を試みた。サテライトDNA配列に関しては再現性よくDNAメチル化を検出できる条件を確立できた。現在この方法をシングルコピー配列に応用すべく改良中である。
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