2008 Fiscal Year Annual Research Report
精細胞形成過程における性染色体不活性化のエピジェネティック制御メカニズム
Project Area | The germline: its developmental cycle and epigenome network |
Project/Area Number |
20062014
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
古関 明彦 The Institute of Physical and Chemical Research, 免疫器官形成研究グループ, グループディレクター (40225446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴原 慶一 国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 凖教授 (20263098)
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Keywords | ヘテロクロマチンタンパク-1(HP1γ) / 減数分裂 / 哺乳類 / セントロメア / クロマチン / ヒストン / 精子形成 |
Research Abstract |
セントロメアは、有糸分裂だけでなく減数分裂にあたっても重要な機能を果たす。減数分裂においては、それに先立つ前期、特に、パキテン期にはセントロメアにおける高度なクロマチン構造の変換がおこることが示されているが、その機能的意味付けもメカニズムも十分に明らかにされていない。ヘテロクロマチンタンパク-1 (HP1γ)は、体細胞セントロメアのヘテロクロマチン領域に局在するタンパクとして同定されたものであるが、減数分裂前期を通じてもセントロメアに局在する。 HP1γ 7を欠損したマウスは雌雄ともに不妊となるが、その過程ではパキテン期における不十分な対合や異常な対合がおこる。また、HP1γはヒストンH3K9のトリメチル化を認識し、それをH3K9ジメチル化及びH4K20トリメチル化に変換するのに必要なことが明らかになった。 H3K9のトリメチル化がおこらない変異マウスでもジメチル化がおこらない変異マウスにおいても、HP1γを欠損したマウスと同様の表現型が見られたことから、H3K9トリメチル化->HP1γ->H3K9ジメチル化が引き続いておこるカスケードが、染色体の正常な対合の維持に必要であることが明らかになった。一方、HP1γ欠損マウスの精子形成においては、ごく一部の精母細胞は減数分裂期まで到達する。しかしながら、そこでは2回の減数分裂が連続的におこらず、セントロメアはいきなり4個へと分裂する。すなわち、減数分裂に必要な固有のクロマチン構造の維持にHP1γが必須であることが示された。
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