2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Comparative Research on Major Regional Powers in Eurasia |
Project/Area Number |
20101002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岩下 明裕 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (20243876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 修 広島大学, 大学院・社会科学研究科, 教授 (60231693)
ウルフ ディビット 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (60435948)
石井 明 東京大学, 名誉教授 (10012460)
中居 良文 学習院大学, 法学部, 教授 (80365072)
伊藤 融 防衛大学, 国際関係学科, 准教授 (50403465)
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Keywords | 冷戦史 / 外交 / 国際関係 / ユーラシア |
Research Abstract |
本年度の最大の貢献は、札幌で冷戦史にかかわる国際シンポジウム「同盟と境界:地域大国を規定するもの」を組織したことである。旧来、日本の冷戦史研究は世界の研究潮流とはやや切り離されて組織されてきたが、研究分担者デイヴィド・ウルフの計画により、欧米及びロシア、中国、インドの研究者と日本の専門家の交流の場をつくることに成功した。その詳細は比較地域大国論集8号『同盟と境界:地域大国を規定するもの』及び以下のwebをhttp://src-h.slav.hokudai.ac.jp/center/essay/20110725_j.html参照されたい。本シンポジウムに寄せられた論文は査読を経て、Eurasia Border Review誌の特別号として刊行される。 その他、インドの対ユーラシア国際関係の知見を高めるための、第1回日印専門家ユーラシア対話(2011年3月)の成果刊行、これを発展させるかたちでの第2回会議を実施した(2012年2月)。とくに後者は10名程度のインド人に3名の中国人を加え、日中印のセミ・クローズドのトライアングル会議として行われ、研究者交流による中印の信頼醸成に大きく貢献した。公募により採用した外国人プロジェクト研究員(インド)もこの会議に加わり、スラブ研究センターのみならず防衛研究所など日本の他の研究機関との共同研究の足場を構築した。 また米国については12月にワシントンDCで東西センター及びブルッキングス研究所と共催セミナー・シンポジウム、欧州に関してはポーランドの東方センターと共催シンポジウムを行い、本事業のユーラシアを軸とした研究成果は確実に世界へと発信されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度初めに提出した研究実施計画に沿って、予定の行事をほぼ順調に実施し、成果を公開したため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたるため、これまで様々な共同研究で重層的に構築してきた成果をまとめ発信することを主眼とする。ロシア、中国、インドを始めとしたユーラシアの国際関係にかかわる研究者群によるパネルを国際会議で組織し、本事業終了にむけてのモメンタムとする。ここまでほぼ予定通りにすべての研究計画を達成しており、今年度はその仕上げとすることに力を注ぐ。
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Research Products
(28 results)