2009 Fiscal Year Annual Research Report
| Project Area | Emergence of Heavy Electrons and Their Ordering |
|---|
| Project/Area Number |
20102006
|
|---|
| Research Institution | Kyoto University |
|---|
Principal Investigator |
石田 憲二 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90243196)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 祐司 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50199816)
神戸 振作 (独)日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究主幹 (40224886)
佐藤 憲昭 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30170773)
井澤 公一 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (90302637)
古川 はづき お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創生科学研究科, 教授 (70281649)
|
|---|
| Keywords | 重い電子超伝導体 / 新奇超伝導相 / Ce系化合物 / U系化合物 / FFLO状態 / 強磁性超伝導体 |
|---|
| Research Abstract |
今年度は下記の結果が得られた。
1)CeCoIn_5において、分子線エピタキシー法により人工超格子の作製し、超伝導を示す2次元人工格子重い電子物質を作成に成功した。
2)強磁性超伝導体UCoGeにおいて、強磁性と超伝導が微視的に共存していることを明らかにした。参照物質として5f電子を含まないYCoGeを作成し測定することより、強磁性と超伝導はUサイトの5f電子によって担われていることを明らかにした。またUCoGeはイジング的な強磁性ゆらぎを持ち、この強磁性ゆらぎは磁場印加により急激に抑えられることも明らかにした。さらに磁化測定から低磁場で完全マイスナー状態が見られないことから、「自己誘導渦糸状態」が実現している可能性を指摘した。
3)強磁性超伝導体のUCoGeで、超伝導状態でのスピン帯磁率をa軸、b軸方向に関し測定を行い、超伝導状態に入ってもスピン帯磁率に変化が見られないことを明らかにした。これはUCoGeではスピン三重項状態が実現していることを示唆する結果である。
5)熱伝導率および圧力下比熱の磁場方向依存性から重い電子超伝導体や鉄ヒ素超伝導体の異方的超伝導体の超伝導対称性を明らかにした。また、熱伝導率および熱電係数からQCP付近に位置するCe, Yb化合物の量子臨界性を系統的に調べた。
|
