2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Earth Science Based on the High Pressure and Temperature Neutron Experiments |
Project/Area Number |
20103004
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
片山 芳則 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主席 (20224462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 高典 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (10327687)
千葉 文野 慶應義塾大学, 理工学部, 助教 (20424195)
鈴谷 賢太郎 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究主幹 (50354684)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 液体 / 非晶質 / 構造 / 高圧 / 中性子 / 水 / 高温 / 放射光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、J-PARCパルス中性子源に総括班が建設する高温高圧中性子散乱専用のビームラインを用いて、世界的にユニークな高温高圧下での液体の実験を実現し、高密度液体の分野で新現象を発見することを目指してきた。東日本大震災によってJ-PARCが被害を受け、超高圧中性子回折装置PLANETの完成も遅れたが、平成24年12月から高圧実験を行うことができた。本年度の主な成果を以下にまとめる。1.液体ガリウムの放射光X線回折実験から、圧力により液体の構造が単純液体的な構造へ近づく様子を明らかにした。2.非晶質の高圧実験の可能性を調べるために、J-PARC/MLFの高強度全散乱装置NOVAで、小型プレス中の石英ガラス試料を測定した。試料周囲の材料の吸収で強度が大幅に減少するものの、構造因子S(Q)の振動を高波数まで観測できた。3.石英ガラスについて、PLANETで中性子回折測定を行った。温度は室温、圧力は過去の放射光高圧X線測定と同じ1気圧から約9.9GPaまで5点である。PLANETの最適化された設計によって、試料周辺の材料の回折線の混入がない良質のデータが得られた。近距離秩序を表す構造因子の高波数の振動が変化しない一方、一番目のピークの強度が加圧とともに急激に減少した。これは石英ガラスにおける中距離秩序の大きな変化を反映したものである。4.水素結合の存在による常温常圧付近での水分子間の秩序が、温度や圧力とともにどのように変化するかを調べるため、重水の中性子回折測定を行った。TiZrセルに重水を密封することによって、液体を高圧下で保持する事に成功した。大きな変化が期待される温度依存性を調べるため、圧力0.8GPaで室温、100℃、200℃の測定を行い、回折パターンの大きな変化を観測した。今後の解析で分子間の水素-酸素相関の変化が明らかにできることが期待される。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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