2008 Fiscal Year Annual Research Report
動的相関電子系における相転移・クロスオーバーと光学スペクトル
Project Area | Optical science of dynamically correlated electrons in semiconductors |
Project/Area Number |
20104010
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浅野 建一 Osaka University, 大学院・理学研究科, 准教授 (10379274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 琢磨 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (20452419)
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Keywords | 電子正孔系 / 励起子 / 励起子分子 / ハバードモデル / カーボンナノチューブ / グラフェン / サイクロトロン共鳴 / コーンの定理 |
Research Abstract |
ノンドープ半導体を光で強励起して実現される電子正孔系を念頭に,一次元電子正孔ハバードモデルを考察した。クラスター摂動法で状態密度を計算し、引力や斥力の大きさによらずに基底状態が常に絶縁的で、斥力が引力より強い時には励起子的で、逆に引力の方が強ければ励起子分子的であることを示した。 動的平均場理論で高次元電子正孔ハバードモデルを扱い、そこで得られた格子系の情報から、連続体モデルの情報を引き出す新しい手法を開発した。 バンド絶縁体とセミメタル(電子正孔)系の境界に位置する二次元ゼロギャップ系の代表例として、グラフェンを考察した。バンドの非放物線性のため、この系にはコーンの定理が適用できず、電子間相互作用の効果がサイクロトロン共鳴に現れる。この効果を厳密対角化法で解析した。 グラフェンを丸めた一次元系である半導体カーボンナノチューブ系の励起子分子について考察した。
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