2010 Fiscal Year Annual Research Report
表面微細加工とナノグラフト層形成によるソフトインターフェースの精密設計
Project Area | Molecular Soft-Interface Science |
Project/Area Number |
20106002
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高原 淳 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (20163305)
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Keywords | 界面構造・物性 / 生体材料 / 表面化学修飾 / ナノファイバー / 電界紡糸 / ナノインプリント / 表面グラフト層 / 濡れ特性 |
Research Abstract |
1)制御ラジカル重合官能基を導入した電界紡糸用高分子の合成と特性解析:エレクトロスプレーデポジション(ESD)後に表面の親水性・疎水性を表面開始グラフト重合により自在に制御する。具体的にはポリメタクリル酸エステル、ポリビニルアルコールを中心とした種々の高分子の合成の際に原子移動ラジカル重合の開始点となるハロゲン系の側鎖を導入したものを用いた。さらにESDでは高分子の分子量、結晶性、熱的特性、溶液特性が加工性に大きな影響を及ぼすので合成した高分子の特性解析をGPCで評価し、十分な分子量を有することを確認した。 2)ナノファイバー調製:電界紡糸装置を用いて、種々の高分子溶液からのナノファイバーを調製し、その形状、熱的性質、力学的性質、X線回折などの特性解析を行った。またドラムコレクターを用いて配向したナノファイバーメッシュの調製を行い、分子鎖の配向を偏光顕微IRにより評価した。 3)ソフトインターフェースの界面特性解析:ソフトインターフェースとして重要な水界面での特性特性として、空気中での水滴の着弾挙動を高速度カメラ観察により評価した。表面の形状は原子間力顕微鏡で観察する。 4)ポリ乳酸表面にナノインプリント法でナノ形状を形成し、その表面微細構造を放射光小角散乱でキャラクタリゼーションし、さらに細胞培養挙動を評価し、細胞の形状が表面パターンを認識することを明らかにした。 5)新規なソフトインターフェースとして低摩擦性で薬剤を導入可能な高分子電解質を累積した階層構造制御表面を調製する。そのための基板への固体化部位にドーパミンユニットを導入した新規高分子電解質の合成とその特性解析に着手した。
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Research Products
(19 results)