2008 Fiscal Year Annual Research Report
生体機能性樹状高分子を用いたソフトインターフェースの設計
Project Area | Molecular Soft-Interface Science |
Project/Area Number |
20106003
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
三浦 佳子 Japan Advanced Institute of Science and Technology, マテリアルサイエンス研究科, 准教授 (00335069)
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Keywords | デンドリマー / 自己組織化膜 / 界面 / 分子認識 / 糖鎖 / 生体不活性 / ナノ材料 / タンパク質 |
Research Abstract |
本研究では、金基板上の自己組織化単分子膜を中心とした、デンドリマー及び糖デンドリマー単分子膜の創製と基本的な性質の解析を行った。 (1) 糖鎖結合デンドリマーの合成とその生体機能の解析 ベンジルエーテル型のデンドロンについてクリックケミストリーを用いて、コンバージェント法を用いて合成した。このデンドリマーでは分子末端に糖鎖を持つデンドリマーとして合成し、糖鎖としてはαマンノース、βガラクトース、βアセチルグルコサミン、硫酸化グルコサミンを選び結合させた。合成したデンドリマーは円錐型になった形状で糖鎖を外側に提示しており、コア部分にアジド基を持つ。一方で、アセチレン基を末端に有する自己組織化膜を形成させた。クリック反応を利用して、糖鎖を末端にもつデンドリマーを金基板に固定化させた。この基板をSPRと組み合わせることで、タンパク質との結合解析を行い、糖認識タンパク質との結合が糖の多価性によって変わることや多価性の寄与がタンパク質ごとに異なることを示した。 (2) 糖鎖結合デンドリマーによるタンパク質の機能制御 6位硫酸化グルコサミンを結合させた糖鎖多価化合物をクリックケミストリーによって基板に結合させて、アルツハイマー病アミロイドβの相互作用の解析を行った。糖鎖の価数によってアミロイドβの結合の様子が変化した。特にアミロイドβの核形成が変化し、アミロイド形成に変化が現れることがわかった。 (3) デンドリマー自己組織化膜の創製とタンパク質吸着性の制御 ポリアミドアミン骨格のデンドリマーを水溶液中で金基板を漬せきして、自己組織化膜を形成させた。デンドリマー薄膜について、種々の当電点を持つタンパク質を用いて表面プラズモンを測定して測定した。タンパク質吸着性とデンドリマー世代数には相関関係が見られた。
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Research Products
(15 results)