2012 Fiscal Year Annual Research Report
温度応答性インターフェースの創成と生体分子認識制御
Project Area | Molecular Soft-Interface Science |
Project/Area Number |
20106004
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
菊池 明彦 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (40266820)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 温度応答性 / ソフトインターフェース / ポリ(Nーイソプロピルアクリルアミド) / シリカモノリス / 固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、これまでの成果を背景に特に2つの課題に注力して研究を行った。すなわち、温度応答性固定化金属イオンアフィニティのための基材表面設計と温度応答性モノリスシリカキャピラリーの調製である。温度応答性固定化金属イオンアフィニティの場合では、重合時にモノマーの導入条件を制御しながら、金属イオンのリガンドの導入位置を制御した。コモノマー共存下で重合を継続すると温度変化にかかわらずタンパク質が吸着したが、コモノマーを重合3時間だけ導入し、その後ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)を3時間、6時間と重合を行うと、3時間より、6時間PNIPAAmを導入した場合において37℃でタンパク質の吸着が起こる一方、4℃ではタンパク質はまったく吸着しなくなった。37℃でPNIPAAm鎖の脱水和が起こると、固定化金属イオンリガンドが露出してタンパク質と相互作用する一方、4℃では水和・伸長したポリマー鎖により遮蔽効果が働いたものと考察した。なお、PNIPAAmのみの表面、金属イオンを固定しない場合それぞれにおいて、37℃でタンパク質が吸着しないことを確認しており、上記の特性は、固定化金属イオンアフィニティの特徴と考えられた。次に、キャピラリー内にゾルゲル法で調製したモノリスシリカキャピラリーの断面観察を行い、シリカモノリスがキャピラリー内表面に固定化できていることを確認した。さらに、この表面に原子移動ラジカル重合で鎖長制御したPNIPAAmを導入し、この表面で疎水性化合物の相互作用を調べた。わずか10cmのカラムで、1mの中空PNIPAAm修飾キャピラリーと同等の特性を持つことが明らかになり、モノリス形成により比表面積が増大したことが影響したと考えられた。 以上の結果、当初の目的は十分達成されたと考えられる。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)