2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Molecular Soft-Interface Science |
Project/Area Number |
20106005
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
栗原 和枝 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 教授 (50252250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水上 雅史 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (60333902)
粕谷 素洋 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (00582040)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 表面・界面物性 / ナノバイオ / ナノ材料 / 分子認識 / 高分子ブラシ |
Outline of Annual Research Achievements |
2つの表面間の相互作用の距離依存性を直接評価できる表面力測定を中心手段とし、分子認識など、固-液界面における分子膜の特性を明らかにし、ソフト界面の分子科学に寄与することを目的とし、さらに生体分子間の相互作用、医用材料表面の評価を可能とする方法論の開発を目指して研究を行った。 平成24年度は、相互作用をアミノ酸単位で議論できれば、今後のプロテオーム研究に有用な知見を与えると考えて、ニワトリ卵白リゾチームおよび変異体(wild type,K97A,K97M)とその抗体HyHEL 10 scFv間の相互作用を直接測定し、1アミノ酸変異による相互作用への影響を評価した。接近過程において、wild type - HyHEL10scFv間でのみ特異的相互作用に起因する引力が観察された。また、引き離し過程においては、各々のタンパク質間で接着力が観察され、その大きさはwild type >> K97M > K97Aであった。これよりHyHEL10scFvとの結合エネルギーは、wild type >> K97Mとなったが、既報の表面プラズモン共鳴分光による評価ではほとんど差が見られていない。よって、表面力測定ではSPRよりも1アミノ酸の違いを明確に検出できることがわかった。また、枯草菌の胞子形成でのシグナル伝達系で働くと考えられているKinAとSpo0F間の特異的相互作用を評価し、ATP存在下で引力、接着力増大を観測した。 また、疎水性相互作用、生体分子間の特異的相互作用、生体における優れた潤滑などのソフト界面において重要な役割を担っている界面水について、表面力測定と和周波発生振動分光法による評価を行い、シクロヘキサン中のシリカ表面に吸着した水が、水の飽和濃度以下では水素結合によりつながって厚み約50 nmにも及ぶ規則構造を形成すると考えられる結果を得た。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(34 results)