2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Molecular Soft-Interface Science |
Project/Area Number |
20106006
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松岡 秀樹 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40165783)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 高分子ブラシ / イオン性高分子 / 両親媒性高分子 / 自己組織化 / 反射率 / ホフマイスター順列 / 臨界塩濃度 / 臨界ブラシ密度 |
Outline of Annual Research Achievements |
温度応答性を有するpoly(N-isopropyl acrylamide) (PNIPAm)を含む両親媒性ジブロックコポリマーを合成し,温度変化によるミセル/ユニマー転移,および ブラシの伸縮挙動の制御を試みた.PNIPAmは,34℃附近に下限臨界相容温度(LCST)を有し,これ以下では水溶性,以上では,疎水性となり不溶となる. PNIPAmとポリスチレンスルホン酸ナトリウム(NaPSS)から成るジブロックコポリマーを可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)重合法により合成した.室温では,水に分子分散してユニマーとして溶解し界面活性を示すことを確認した.溶液の温度を40℃とするとPNIPAmが疎水性に転移することによるミセル形成を光散乱法等により確認した.また,この転移は可逆的であった.ミセル形成にともない界面不活性へ転移することを期待していたが,界面活性を示した.しかし,起泡性は示さず,この例のない挙動解明にはさらなる検討が必要である. poly(n-buthyl acrylate)(PnBA)とPNIPAmからなるジブロックコポリマーをRAFT重合により合成した.このポリマーを水面上に展開し,単分子膜を形成させた.表面圧―面積曲線測定,およびX線反射率測定により,この単分子膜は,水面上にPnBA層,その下の水面直下にPNIPAm層が形成されており,PNIPAm層はさらに絨毯層とブラシ層から成っていることを確認した.PNIPAmブラシ層にも臨界ブラシ密度が存在し,その値が小さいことから,水和水を含むブラシ鎖の立体障害がブラシ形成の主因と考えられた.温度を上昇されるとPNIPAmが疎水的となるため,ブラシ層は消滅し,絨毯層共に疎水層となって水面上へと移動した.この変化は可逆的であり,温度変化によりPNIPAmブラシの伸張/収縮を制御することに成功した.
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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