2009 Fiscal Year Annual Research Report
3次元ナノ相分離膜構造と高感度分子認識能の動的解析
Project Area | Molecular Soft-Interface Science |
Project/Area Number |
20106008
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 縁 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 生物機能工学研究部門, 主任研究員 (40357132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 修 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, 副研究部門長 (70392644)
吉岡 恭子 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, 主任研究員 (50358321)
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Keywords | 自已組織化 / 表面プラズモン共鳴 / 電気化学 / 分子認識 / 糖 |
Research Abstract |
本研究では、生体分子認識部位を有する分子と非特異吸着抑制分子とで構成する複合単分子層の機能発現と、機能界面の新規評価法を提案し、実現することを目指している。レクチン(タンパク質)と相互作用する糖鎖分子とOH末端およびエチレングリコール末端などの非特異吸着抑制材料とで、金基板に対し1)水平方向および2)垂直方向の3次元の構造制御を行い、分子認識に最適なナノ相分離単分子膜を構築した。昨年度までは、非特異吸着分子の改良と、膜の緻密さ、これによるレクチン認識効果の変化について詳細に検討したが、この事実をさらに解明するために、今年度は、単純な水酸基末端チオールと糖鎖分子とで混合膜を構成した場合の糖鎖割合とレクチンの効率的な認識効果について詳細に検討した。100%糖鎖で構成される膜表面に比較して、糖鎖が低濃度(およそ20%前後)になるにつれて、レクチンの吸着量が上がること、また膜垂直方向では、糖鎖の高さに対して、水酸基末が低い位置に押さえられている時にレクチン認識効果が高いことを実験的に証明した。これは、最適条件では、レクチンと糖の認識ポイントが1対1から多対1になることを確認した。基板表面の電位を変化させることによりレクチン認識能の変化があることを予備的につかんだが、これについては来年度大きく展開を図ることとした。金以外の材料の利用と修飾法・評価法検討については、年度途中で修飾条件の変更などがあり、これも引き続き来年度行うこととした。
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Research Products
(12 results)