2009 Fiscal Year Annual Research Report
高度分子認識を目指した生体分子と合成高分子のなす超構造界面密生層の構築
Project Area | Molecular Soft-Interface Science |
Project/Area Number |
20106011
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長崎 幸夫 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (90198309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉本 敬太郎 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (60392172)
原 暁非 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 研究員 (60422185)
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Keywords | バイオインターフェース / ソフト界面 / PEG混合ブラシ / 抗体 / DNAチップ / 分子認識 / ELISA / イムノアッセイ |
Research Abstract |
基材表面に生体分子を固定し、目的の相互作用だけを的確に認識させることは必ずしも容易ではなく、様々な工夫がなされているのが現状である。申請者らは、異なる長さを有するPEG鎖によるブラシが極めて高いタンパク質非特異吸着抑制効果を示すことを示した。さらに、DNAや抗体とPEGブラシを共固定した表面が、非特異吸着を抑制するだけでなく、DNAや抗体の認識能自身を向上させることを見いだした。このように生体分子とPEGブラシとを共固定する表面密生層の構築は、これまで達し得なかった生体分子自身の性能を100%引き出す可能性を有する。本研究では生体分子とPEGの表面密生層の設計・作製・評価を行うだけでなく、バイオ界面のナノエンジニアリング概念を創成していく。(1)抗体とPEGブラシ密生層の時間的評価:金表面に構築した抗体/PEG密生層の蛍光FRETを利用し、ブラシ密度と抗体の活性との相関を検討した。(2)抗体/PEGブラシ密生層を有するナノ粒子の調製と免疫診断粒子としての評価:感度およびS/Nに注目し、抗体/PEGブラシ密生層の特性を評価した。(3)オリゴDNA/PEGブラシ密生層を有するナノ粒子の調製と免疫診断粒子としての評価:感度およびS/Nに注目し、オリゴDNA/PEGブラシ密生層の特性を評価した。(4)PEG-ポリアミンブロック共重合体を修飾した金表面の構造解析をSPRやXPSなどの表面解析装置を用いて行うとともに、核酸センシング用プラットフォームとしての性能を明らかとした。昨年度見出したPEG-ポリアミングラフト共重合体を用いたリゾチームの構造安定化法をRNase Aへ展開し、高い処理特性を達成した。
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Research Products
(39 results)