2010 Fiscal Year Annual Research Report
分子認識バイオインターフェースのナノ構築と細胞機能診断デバイスへの展開
Project Area | Molecular Soft-Interface Science |
Project/Area Number |
20106012
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高井 まどか 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40287975)
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Keywords | バイオインターフェース / 細胞-材料間相互作用 / タンパク質吸着 / リン脂質ポリマーブラシ / QCM-Dセンサ / 分子認識表面 / 抗原-抗体反応 / タンパク質固定化 |
Research Abstract |
本研究では、材料表面へのタンパク質の吸着とそれを介した細胞接着を同一のパラメータで評価することで、初期接着挙動を解析するデバイス創製を目的としている。今年度は、表面開始原子移動ラジカル重合(SI-ATRP)法により、細胞非接着部位を形成し,細胞が一個、もしくは数個でパターニングされたバイオインターフェースの構築と細胞接着挙動のQCM-Dによる解析を目的とした。SI-ATRPにより細胞接着部位を、2-methacryioyloxyethyl phosphorylcholine(MPC)ポリマーブラシで作製した。QCM-Dを利用することにより細胞の接着と伸展プロセスを追跡するシグナルを得ることが可能となった。さらに、タンパク質吸着およびそれを介した細胞接着といった一連の挙動を同一のパラメータで評価することができた。また、下地にタンパク質の非特異的吸着を抑制するMPCポリマー層(PMPC)、その上部層にタンパク質固定化層(メタクリル酸2-アミノエチルポリマー:PAEMA)を有するブロックポリマーブラシ(Poly(MPC-block-AEMA):PMbA)構造を形成し、PMbA表面へタンパク質へ固定化したタンパク質の活性を評価した。下地にPMPCが存在することで、PAEMA上のタンパク質の活性が維持される結果が得られ、PMPCは、単にタンパク質の吸着抑制効果だけでなく、タンパク質の機能維持の役割をもち、これは、現在PMPCが形成する水の構造と考察している。
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Research Products
(30 results)