2008 Fiscal Year Annual Research Report
半導体/生体分子ナノ界面の構築と遺伝子トランジスタへの応用
Project Area | Molecular Soft-Interface Science |
Project/Area Number |
20106013
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
宮原 裕二 National Institute for Materials Science, 生体材料センター, センター長 (20360399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 利弥 東京大学, 工学系研究科, 講師 (70399400)
松元 亮 東京大学, 工学系研究科, 助教 (70436541)
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Keywords | バイオトランジスタ / 刺激応答性ゲル / グルコース応答FET / 動的界面 |
Research Abstract |
本研究では、半導体技術により製作した電界効果デバイスを用い、検出部となるゲート絶縁膜表面にオリゴヌクレオチドプローブを固定化して、その分子認識反応に伴う物理化学的パラメータの変化を検出する方式の遺伝子解析デバイスを提案している。本デバイスでは、蛍光分子のような標識を必要とせず、分子認識反応を電気シグナルとして検出でき、さらには、半導体微細加工プロセスにより検出部を一つのチップに高密度に集積化可能であることから、高スループットの遺伝子解析用デバイスとなることが期待される。従来の遺伝子トランジスタはDNAの電荷を直接検出していたため、ゲート絶縁膜/溶液界面の電気二重層がその応答に多大な影響を及ぼしていた。電気二重層幅(Debye長)の制限のため、短い塩基長のDNAの検出に限られていた。本提案では、ゲート絶縁膜表面にソフト界面を構築し、Debye長に依存せず、長鎖DNAの検出も可能な遺伝子トランジスタを創製する。 上述のようなDebye長による検出距離の制限を克服して長鎖DNAの検出を可能とする、いわば「信号伝達素子」としての動的ナノ界面の創出に取り組む。平成20年度は、「スマートゲル」と呼ばれる刺激応答性の高分子ゲルをFETゲート上へ化学的に修飾し、これを信号変換層として利用することで、 Debye長によらず生体分子を定量的に検出する手法について検討した。高分子の体積相変化を誘起させるN-isopropylacrylamide 、及びグルコースなどの糖に親和性の高いフェニルボロン酸を含む高分子ゲルをゲート表面に形成することで、完全合成系からなり中性分子であるグルコースに応答する電界効果トランジスタ(FET)を開発した。高分子ゲル/ゲート界面において化学刺激(生体分子濃度)を電気信号(FETの電気特性変化)へと高効率に変換する動作機序を、実験、理論の両面から明らかとした。
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Research Products
(6 results)