2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Emergence of highly elaborated pai-space and its function |
Project/Area Number |
20108007
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 長夫 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 教授 (60124575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 貴光 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (40344741)
清水 宗治 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (70431492)
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Keywords | フタロシアニン / 環拡大 / 合成 / π系 / 物性 / 分光学 / 多量体 |
Research Abstract |
研究計画で示した(1)のフタロシアニン(Pc)骨格に種々の摂動を加えた類縁体の合成及び物性研究では、Pc骨格のイソインドールユニットを6員環あるいは7員環構造を有するアザフェナレンやジベンゾアゼピン骨格に置き換えた新規類縁体の合成に成功し、X線結晶構造解析でそれらの構造を明らかにした。これらの分子は環内部の6員環や7員環による構造変化に起因して、大きく平面から歪んだ構造を取っていたが、Pc特有の電子構造は維持しており、それぞれ構造に特徴的な電子構造を有していることを磁気円偏光二色性(MCD)スペクトル及び理論計算により明らかにした。研究計画で示した(2)のPc多量体の合成及び空間制御による相互作用の解明では、ビフェニルで連結したPc二量体の合成に成功し、色素間の相互作用により大きく吸収特性が変化することを見出した。またキラルなビフェニルユニットを有する原料から合成することで、光学活性を有するPc二量体の合成にも成功し、符号の異なるCDスペクトルをそれぞれの異性体で観測した。またケイ素Pcとケイ素ナフタロシアニン(Nc)のμ-oxoヘテロ二量体の合成も行い、結晶構造解析に成功した。溶液状態では溶媒によって取り得る構造が異なりPcとNcの相互作用が変化するために、クロロホルム中とトルエン中で形状の異なる吸収スペクトルが得られた。次年度はビフェニル連結Pc二量体と併せて、これらの二量体の電子構造、色素間の相互作用について、MCDスペクトル及び理論計算で詳細を明らかにしていく。
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Research Products
(34 results)
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[Journal Article] Effect of Periodic Replacement of the Heteroatom on ther Structure and Spectroscopic Properties of Indole and Benzofuran Derivatives2009
Author(s)
A.Muranaka, S.Yasuike, C.-Y.Liu, J.Kurita, N.Kakusawa, T.Tsuchiya, M.Okuda, N.Kobayashi, Y.Matsumoto, K.Yoshida, D.Hashizume, M.Uchiyama
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Journal Title
J.Phys.Chem.A. 113
Pages: 464-473
Peer Reviewed
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[Journal Article] Synthesis, Spectroscopic and Electrochemical Studies of Pyrazine or Pyridine Ring-Fused Tetraazachlorins, Bacteriochlorins, and Isobacteriochlorins2009
Author(s)
E.A.Makarova, T.Fukuda, E.V.Dzyuina, H.Kaneko, N.Hashimoto, Y.Kikukawa, N.Kobayashi, E.A.Lukyanets
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Journal Title
Inorg.Chem 48
Pages: 164-173
Peer Reviewed
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