2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Emergence of highly elaborated pai-space and its function |
Project/Area Number |
20108008
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
田代 健太郎 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, MANA研究者 (40332598)
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Keywords | ペプチド固相合成 / ヘテロジャンクション |
Research Abstract |
π電子系金属錯体アレイの構成要素となる金属錯体モノマーの金属中心のバリエーションを増やすため、これまで用いていたターピリジン配位子を有するチロシンに加え、新たにフェナンスロリン配位子を有するグルタミン酸誘導体を設計、種々の遷移金属との錯体作成し、ペプチド固相合成への適用可能性を調べた。その結果、ターピリジン配位子では利用が不可能であったイリジウムやレニウムの錯体が利用可能となることを見いだした。また、アレイの鎖長をのばすため、従来の金属錯体モノマーにアミノ酸ユニットを一つ連結した金属錯体モノマーを設計した。 これとは別に、親水性のトリエチレングリコール側鎖を有するポルフィリン部位とフラーレン部位とを不斉炭素を有するリンカーで連結したドナー・アクセプター分子の自己組織化を検討した結果、ラセミ体ではサブマイクロメートルスケールの球状集合体を与えるのに対し、一方のエナンチオマーのみを用いた場合には、マイクロメートルスケールのファイバー状集合体を与えることを見いだした。両者の光導電性を評価したところ、後者は前者と比べ良好な導電性を示し、TOF法による解析から電子・正孔の移動度がともに10^<-1>cm^2/V・sオーダーに達する両極性半導体であることが分かった。二つの集合体の吸収スペクトルを良溶媒中における非会合時のダイアッドのものと比較した結果、ファイバー状集合体ではポルフィリン部位とフラーレン部位が分離積層した構造をとっていることが示唆された。
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Research Products
(8 results)