2012 Fiscal Year Annual Research Report
走査型プローブ顕微鏡による高次π空間系分子の精密電子物性計測と電子機能の発現
Project Area | Emergence of highly elaborated pai-space and its function |
Project/Area Number |
20108011
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
真島 豊 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (40293071)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 走査型トンネル顕微鏡 / 走査トンネルスペクトロスコピー / ナノギャップ電極 / 分子デバイス / π共役系分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本新学術領域研究で合成される高次に組織化されたπ空間系分子の分子軌道を分子分解能走査型トンネル顕微鏡(STM)で観察し、走査型トンネルスペクトロスコピー(STS)により分子内コンダクタンスを精密に計測することにより、π空間系分子の新しい電子機能を明らかにすることを目的としている。また、無電解めっきを用いて作製したギャップ長5nmのナノギャップ電極に、π空間系分子を埋め込んだ分子デバイスを作製することを目的としている。本年度は、京都大学大須賀研究室にて新たな電子材料としての応用が期待される14 個の π 電子に起因した芳香族化合物であるトリベンゾサブポルフィンのホウ素上アルキル基置換誘導体を合成して頂き、分子分解能STM/STSを用いて分子配向およびエネルギー準位の評価を行った。トリベンゾサブポルフィン誘導体がSTM Tip先端についた状態で、基板上のトリベンゾサブポルフィン誘導体分子上でSTSのマッピング測定を行ったところ、サンプル電圧が-1.9Vで、相対する2つの分子のHOMO-LUMO間で共鳴トンネル現象が起き、分子-分子間のトンネル現象に起因して負性微分抵抗現象を繰り返し観察し、「分子共鳴トンネルダイオード」として機能することを明らかにした。また、東北大磯部研究室にて合成された環状ナフタレン分子[6]CNAPおよび[7]CNAPのSTM像の観察を試み、ドーナッツ状の分子軌道を観察した。分子デバイスの作製に向けては、ナノギャップ電極のギャップ長を無電解金メッキの自己停止反応により2nm以下にする手法を確立し、ナノギャップ間にポルフィリン誘導体を導入した分子デバイスで分子メモリ動作を確認した。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(39 results)