2012 Fiscal Year Annual Research Report
人工細胞膜の自己組織化能を利用する高次集積π空間の構築とナノデバイス機能
Project Area | Emergence of highly elaborated pai-space and its function |
Project/Area Number |
20108013
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
菊池 純一 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (90153056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安原 主馬 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (90545716)
田原 圭志朗 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (50622297)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 人工細胞膜 / 自己組織化 / π空間 / ナノデバイス / セラソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、脂質分子の自己集積によって形成される人工細胞膜に、高次π空間を形成する種々の機能素子を三次元的に集積して、ナノデバイスとしての機能の創出を目指した。最終年度である平成24年度に得られた成果は以下のとおりである。 1.平面π電子系機能素子の人工細胞膜への集積化とデバイス機能の創出 ポルフィリン類似の大環状骨格をもつコリンのコバルト錯体であるビタミンB12の疎水化誘導体は、光駆動型の触媒機能を発現してDDTなどの環境汚染物質を無害化できることを見出し、これを人工細胞膜に組織化することで物質変換デバイスを創出できる可能性を示した。また、光応答性のジェミニペプチド脂質を集積化した人工細胞膜を用いると、分子カプセル型の物質輸送デバイスが作製できることが分かった。さらに、金属イオンを認識できる人工受容体と天然酵素を集積化した人工細胞膜系では、外界からの信号を膜上の受容体が認識し、その応答を酵素に伝えて分子情報を増幅できる分子情報変換デバイスが構築できることを明らかにした。この分子情報変換デバイスは、受容体の機能を自在に設計することで、信号応答性に多様性を与えられることもわかった。 2.非平面π電子系の機能素子の人工細胞膜への集積化とデバイス機能の創出 フラーレンを集積化した人工細胞膜は、光駆動型のDNA切断活性をもっており、バイオメディカルデバイスとしての利用が可能である。この人工細胞膜に光切断活性をもつポリエチレングリコール鎖をさらに集積化することで、光駆動型のステルス性メディカルデバイスとしての機能が発現した。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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