2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Project TAIGA: Trans-crustal Advection and In-situ biogeochemical processes of Global sub-seafloor Aquifer |
Project/Area Number |
20109004
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石橋 純一郎 Kyushu University, 大学院・理学研究院, 准教授 (20212920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 新 岡山理科大学, 理学部, 教授 (40207650)
中井 俊一 東京大学, 地震研究所, 准教授 (50188869)
熊谷 英憲 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 技術研究主任 (10344285)
小島 茂明 東京大学, 海洋研究所, 教授 (20242175)
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Keywords | 海洋科学 / 熱水鉱床 / 年代決定法 / 分子系統遺伝学 / 熱水域固有生物種 |
Research Abstract |
研究初年度の平成20年度は、計測システム・試料処理システムの導入・整備および分析方法の基礎検討を中心に研究を展開した。合わせて次年度以降の研究計画の議論を行った。 石橋(研究代表者 : 九州大)は、透過顕微鏡と流体包有物加熱冷却ステージを導入し、熱水性鉱物中の流体包有物の均質化温度・凝固温度を計測するシステムを構築した。豊田(研究分担者 : 岡山理科大)は、鉱石薄片加工装置と鉱物磁気分離装置を導入し、年代決定法に供する鉱物を高い純度で分離するシステムを構築した。さらに既存の試料を用いてESR法による重晶石の年代測定の適用を検討した。中井(研究分担者 : 東大地震研)は、既存の試料を用いて、U-Th法を適用するための基礎検討を行った。熊谷(研究分担者 : 海洋研究開発機構)は、加熱レーザ装置を導入し、板谷(連携研究者 : 岡山理科大)との議論をもとに鉱物中の微小領域から熱水変質年代を決定するシステムを構築した。また、藤倉(連携研究者 : 海洋研究開発機構)とともに、吸引式熱水性生物採集装置を導入した。 小島(研究分担者 : 東大海洋研)は、熱水域に固有のイトエラゴカイ類について、既に採集保存されている試料を用いて海域間の集団分化と分散過程を明らかにした。また熱水域固有生物種オガサワラマンジおよびヨモツヘグイニナの生活史特性を飼育実験等により解析した。さらに深海性魚類の分子系統解析から、分子進化速度を仮定せず集団の分岐年代を推定した。 平成21年2月に研究打ち合わせを行い、既存試料の分配および研究計画の確認を行った。3月には領域全体会議に参加して、次年度以降の研究調査航海の実施要領について議論した。これらと平行して、海底熱水系を対象とした地球化学的年代決定法について、および、熱水域固有生物種を対象とした進化速度の推定法について、既存の研究をレビューしまとめた総説をそれぞれ国内誌に投稿した。
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Research Products
(18 results)