2012 Fiscal Year Annual Research Report
「海底下の大河」における物理・化学環境と微生物活動の相互作用:現場環境での素過程
Project Area | Project TAIGA: Trans-crustal Advection and In-situ biogeochemical processes of Global sub-seafloor Aquifer |
Project/Area Number |
20109005
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
高井 研 独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋・極限環境生物圏領域, プログラムディレクター (80359166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 嘉夫 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (10304396)
土岐 知弘 琉球大学, 理学部, 助教 (50396925)
山中 寿朗 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (60343331)
中川 聡 北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 准教授 (70435832)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 熱水循環 / 海底下の大河 / 酸化還元状態 / 生物地球化学 / 素過程 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、典型的な「海底下の大河」における様々な段階・領域の物理・化学環境と微生物活動の相互作用を解き明かし、生物地球エネルギー・物質循環の全体像を紐解く鍵を与えると共に、熱水循環場の時空間的な拡がりや変遷過程の理解の中心的基礎を築くことである。 平成24年度には、沖縄トラフ「メタンの大河」の河口域における(微)生物―物理化学因子の相互作用についての調査航海(2012年10月)、中央インド洋海嶺「水素の大河」と「イオウの大河」の河口域における(微)生物―物理化学因子の相互作用についての調査航海(2013年2-3月)が行われた。沖縄トラフの「メタンの大河」については、これまで広範囲に渡る海底下熱水循環において特徴的な(微)生物―物理化学因子の相互作用が起きている事を明らかにしてきたが、今年度の調査では、掘削による海底下熱水流路の変化による海底面での熱水活動パターンや熱水化学組成にどのような影響を与えるか、さらに海底面でも熱水活動の変化が海底(微)生物生態系にどのような影響を与えるか、を明らかにする事ができた。特に掘削による熱水活動パターンと化学組成変化については論文として纏め、投稿中である。また昨年度行われたIODP大西洋「鉄の大河」の流域の掘削航海で得られたサンプルについて微生物学的研究をすすめ、「鉄の大河」における硫黄酸化菌や水素酸化菌の重要性が見いだされた。Edwards & Bach (2003)により提唱され、「海底下大河」研究における重要なモデルと掲げられた「鉄の大河」が本当に存在するのかという問題提起となった。その他、中央インド洋海嶺「水素の大河」と「イオウの大河」の河口域における(微)生物―物理化学因子の相互作用の調査において採取された試料を用いた研究を進めており、4つの大河モデルにおける成果を着実にあげる事ができ、かつその取り纏めを行っている。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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