2009 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化における構造形成原理と外生雑音の機能的役割
Project Area | Emergent Chemistry of Nano-scale Molecular System |
Project/Area Number |
20111003
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
甲斐 昌一 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 教授 (20112295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日高 芳樹 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (70274511)
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Keywords | 自己組織化 / 創発ノイズ / 階層性 / 揺動定理 / 確率共鳴 / ナノ構造 / VLSプロセス / 分子動力学法 |
Research Abstract |
VLSプロセスによるナノワイヤー形成メカニズムの解明を行った。Ge, Si,あるいはMgO等の物質の単結晶ナノワイヤーを制御的に形成する技術として、基板上に融解した液滴状の触媒物質(Auなど)を置いた上で気体状態の結晶材料を供給することにより、液滴内部での結晶成長を著しく促進する手法(Vapor-liquid-solid(VLS)過程)は広く実験が行われているものの、いかにして液滴溶媒が結晶成長をし得るのかといった、ミクロスケールでのVLS過程のダイナミクスは未だ解明されていない。 そこで本研究では、分子動力学シミュレーションを通して、VLS過程のメカニズムを非平衡熱統計力学的視点から理解することを試みた。先ず最初に結晶成長物質と溶媒物質をそれぞれ相互作用の異なる粒子系により実装することでシミュレーションを行った。ここではVS系およびVLS系における結晶成長を個別に同条件下で観察することにより、溶解・凝固・輸送といった結晶成長に関わる素過程の双方の系での差異を明らかにした。 次に、金属酸化物結晶を模した2種の粒子系により結晶成長が起こるモデルを構築し、この系においては実際にナノワイヤー成長の初期過程を再現することに成功した。さらに、実験的に得られている材料供給量-結晶成長率間の非線形特性およびそのVS・VLS系での差異をシミュレーション上でも定性的に再現した。 このことにより上記モデルが、より制御的にナノワイヤー形成するための実験条件の提言、あるいはVLS過程において外場やノイズ制御によりさらに高次な自己組織的な構造構築を模索する際の標準的モデルになりうると考えられる。
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[Presentation] Hidden Order in a Spatiotemporal Chaotic System2010
Author(s)
Rinto Anugraha, Koyo Tamura, Yoshiki Hidaka, Noriko Oikawa, Shoichi Kai
Organizer
International Workshop on Exploring Complex Dynamics in High-Dimensional Chaotic Systems : From Weather Forecasting to Oceanic Flows
Place of Presentation
Max Planck Institute for Physics of Complex System, Dresden, German
Year and Date
20100125-20100126
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[Presentation] A New Topological Defect in Soft-Mode2010
Author(s)
Rinto Anugraha, Tatsuhiro Ueki, Yoshiki Hidaka, M.I.Tribelsky, Shoichi Kai
Organizer
International Workshop on Exploring Complex Dynamics in High-Dimensional Chaotic Systems : From Weather Forecasting to Oceanic Flows
Place of Presentation
Max Planck Institute for Physics of Complex System, Dresden, German
Year and Date
20100125-20100126
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