2008 Fiscal Year Annual Research Report
ボトムアップ/トップダウンプロセスの融合による電子・光機能創発
Project Area | Emergent Chemistry of Nano-scale Molecular System |
Project/Area Number |
20111012
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小川 琢治 Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授 (80169185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 啓文 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (90373191)
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Keywords | 分子メモリー / ルテニウム錯体 / 非ノイマン型情報処理 / ポルフィリンアレイ |
Research Abstract |
(1)協同現象によらず単一~少数分子でメモリーなどの機能を持つ分子の開発と物性計測:強電界で構造が変化して単分子~少数分子で強誘電性を示す分子、スピン状態が変化するスピンクロスオーバー分子、単分子磁石、電界でレドックスを引き起こす分子などを設計合成する。こうした分子を金ナノロッドに結合して、電気特性を電導性2探針原子間力顕微鏡で計測する。機能が出たものについては、ナノ電極に交流電界法を利用して固定化し電子素子としての可能性を探る。 今年度(2008年12月から)は、この目的のための分子の設計と合成の一部、更に研究に必要となるナノ電極の作製を行った。具体的には、金ナノロッドに結合させるための官能基を持ったパイ電子系ルテニウム錯体、単分子磁石としての機能を持つフタロシアニン錯体、および各種の金ナノロッドの合成・作製を行った。 (2)有機分子の自己組織体を利用した非ノイマン型情報処理系の研究:分子が集合して新たな機能を生み出すモデルとして、分子を使った情報処理は興味深い。その中でも現在主流となっているノイマン型情報処理系では解答困難である問題にチャレンジすることに意義がある。三彩色問題は、任意の世界地図を三色で塗り分けられるかどうかという数学の問題であるが、国の数が増えると急速に計算量が増えるためノイマン型の計算機では解法を求めることが困難であることがよく知られている。これを分子を用いて解く系を実現する。 今年度は、この目的のための分子の設計と合成の一部を行った。具体的には、問題に対応する各種のポルフィリンアレイを迅速に合成する必要があるために、全自動合成化が可能なポルフィリン分子の部品の合成を行った。3月中には完成する予定である。
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