2011 Fiscal Year Annual Research Report
ナノインプリントによる機能性分子のナノ空間自己組織化制御
Project Area | Emergent Chemistry of Nano-scale Molecular System |
Project/Area Number |
20111013
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
松井 真二 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 教授 (00312306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春山 雄一 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 准教授 (10316036)
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Keywords | 熱ナノインプリント / 光反応性高分子液晶 / 配光性 |
Research Abstract |
光反応性高分子液晶であるP6CAMに対してラインアンドスペース(L&S)パターンを有するモールドを用いて熱ナノインプリントを行うと、ラインと平行にP6CAMが配向することを見出している。これまでライン幅、スペース幅ともに2μmのL&Sパターンを用いて実験を行ってきた。しかしながら、パターンサイズがP6CAMの配向現象に影響を与える可能性がある。そこで本年度はP6CAMの配向度のパターンサイズ依存性を調べた。用いたモールドパターンはライン、スペース共に500nm、10μm、20μm幅のL&Sパターンである。また、モールドパターンは凸型で高さは300nmである。モールド表面はフッ素含有自己組織化膜により離型処理を行った。モールドとP6CAM塗布基板を165℃まで昇温し、15MPaでモールドを押しつけることで熱ナノインプリントを行った。そして、一定方向に配向していれば明視野に、配向がランダムであれば暗視野になるように設定した偏光顕微鏡で作製したパターンを観察した。500nmL&Sパターンの場合、パターンエリア全体が明視野になっており、回折強度による配向方向測定ではP6CAMはラインと平行に配向していることを確認した。一方、10μmL&Sパターンと20μmL&Sパターンでは、配向方向はラインと平行に配向しているものの、ライン上およびスペース上で暗視野が存在しており、パターン全体が配向していないことが確認された。また、両パターンともラインの側壁部分が最も明るく、ラインおよびスペースの平坦部分の中央部分が暗くなっていた。この結果から、熱ナノインプリントプロセスにおけるモールド押しつけ時のモールドとP6CAMとの側壁界面ではP6CAMの配向は強く誘起されると考えられる。一方で、平坦部分における界面では配向が起こりにくいと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初から目的としている光反応性液晶を用いた熱ナノインプリントの液晶配向挙動の実験結果が出てきている。
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Strategy for Future Research Activity |
熱ナノインプリントの温度、圧力、パターン周期依存性を実験的に行い、光反応性液晶に対する、熱ナノインプリントの配向メカニズムを明らかにする。
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