2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Emergent Chemistry of Nano-scale Molecular System |
Project/Area Number |
20111015
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
石田 敬雄 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 先進製造プロセス研究部門, 主任研究員 (40281646)
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Keywords | 単分子膜 / 分子素子 / 超分子 |
Research Abstract |
本年度は、微弱な光などの刺激を大きく表面で増幅することが可能な高感度な刺激応答単分子膜形成を目指して原子的に平坦なアルミナとITO、さらにスパッタ法で作製した導電性酸化チタン表面に超分子単分子膜を形成する基礎実験を行った。まずスパッタ法で作製する酸化チタン薄膜の導電性について調べた。高周波マグネトロンスパッタ法で酸素分圧を1%として450℃の低温で10^<-3>オームセンチ台の刺激応答素子の基板となる透明電極として利用できる酸化チタン膜が形成できた。またこれらの表面にフォスホン酸を有するRu錯体超分子やそのほかの色素などを吸着させ、表面をX線光電子分光法で定量した。フォスホン酸を有するRu錯体分子では酸化チタンやアルミナ上に1時間で高密度な単分子膜が形成できることがわかった。またその成長は単純なLangmuir型ではなかった。それは分子の脱離と多層化の影響のためである。またアルミナ上でRu錯体の多層膜を形成することにも成功した。またこれらのRu錯体の多層膜は従来に行ったシリコン酸化膜上の同じ分子による膜よりも高密度であった。またITO上のRu錯体分子膜での光電気化学測定によって光応答の予備実験を行った。21年度以降に酸化チタン表面でも同様な実験を行い表面の仕事関数や導電性が刺激の表面への伝播や逆転現象に与える影響を見積もる予定である。またアルミナ上にナノ電極を形成する検討を行い、次年度はこの素子を利用した横方向電流の測定に着手する。
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Research Products
(1 results)